写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターである家村均氏が、フィリピン株式市場の最新トピックスを解説する本レポート。今回焦点を当てるのは「銀行業界」。先進国に比べて遅れが目立ちますが、だからこそ可能性があるといいます。

フィリピン最大財閥「アヤラ」収益回復の見込み

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2021年、2022年と大幅な収益回復が見込まれる企業がたくさんありますので、そういった企業についても見ていきましょう。

 

フィリピン最大財閥でフィリピン企業の代表とも言える「アヤラ財閥(AC)」ですが、2021年に46%、2022年に39%の大幅増益予想を発表しています。

 

アヤラは財閥ですので、銀行、不動産、通信、製造等多くの業種・企業を抱えています。銀行では「BPI」、不動産では「アヤラランド」、通信事業では「グローブテレコム」を展開しています。それぞれこの大幅増益に寄与していますが、特に大きく貢献するのが、不動産の「アヤラランド」です。2021年118.1%,2022年46.8%%と大幅な増益予想になっています。

 

2020年には、ショッピングモールのテナント救済のために、賃貸料減免や繰り延べ措置を実施していました。現在は、ワクチン接種が進みはじめ、ショッピングモールへの顧客の回帰が始まっています。また、BPOなどのオフィス需要についても、回復が見られ、早ければ2022年半ばにはパンデミック前の水準に戻ると予想されています。

 

銀行部門のフィリピンのメガバンクの一角「BPI」もコロナ後の経済回復による恩恵を大きく受ける会社です。2021年13.1%、2022年31.2%と大幅な増益予想になっています。

 

通信事業者の「グローブテレコム」については、リモートワークの普及に伴うブロードバンド需要、5Gの立ち上がりなどで2021年は28.6%の増益予想、2022年は一旦休止でほぼ横ばいの-0.7%の見込みになっています。

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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