(※写真はイメージです/PIXTA)

「人生100年時代」といわれています。定年後の避けては通れない課題は「お金」で、3000万円不足するなどといわれていますが、実際のところはピンとこない人も多いことでしょう。この大問題をどう解決すればいいのでしょうか。定年退職したサラリーマンも活用できる付加年金、国民年金基金などの活用法をお届けします。本連載は長尾義弘著『老後資金は貯めるな!』(河出書房新社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「銀行で投資信託」は手数料も信託報酬も高い

案の定、すすめられたのは、外貨建て保険と投資信託です。これらは銀行窓口で販売する主力商品、すなわち手数料が高い商品です。

 

まずは、投資信託をすすめてきます。投資信託には約6000本の商品があります。あまりにも数が多くて選びにくいと考えがちですが、その97%は検討にも値しないひどい商品です。退職金の運用に向く長期投資の商品など、ごくわずかしかありません。

 

銀行がイチ押しと太鼓判を押す投資信託は、その銀行のグループ会社が開発した商品です。銀行ごとに投資信託販売ランキングがありますが、グループ会社がつくった商品が必ず上位に入っています。当然です。銀行が売りたい商品を開発しているのですから。

 

信託報酬の高い投資信託にご用心!

 

銀行で販売している投資信託は、手数料も信託報酬もともに高い商品ばかりです。手数料は2~3%、信託報酬も2~3%が中心となっています。

 

投資信託は、信託報酬が安いほうが有利です。

 

もし、信託報酬が3%であれば、3%以上の運用をしないとプラスになりません。4%の運用で、ようやく1%の儲けが出ます。しかし、信託報酬が0.5%で4%の運用ができたなら、3.5%儲かることになるのです。

 

インデックス型の投資信託は、信託報酬を0・5%以下に設定している商品を選ぶほうがいいでしょう。アクティブ型でも、1~2%が適当です。

 

銀行の販売員に「信託報酬2~3%は高くないですか」と質問しても、「高くありませんよ。これが普通です」という答えが返ってきます。たしかに銀行で扱う商品の中では高くないかもしれませんが、はっきりいって2~3%は高いです。こんな商品は長期投資には不向きですので、買わないようにしてください。

 

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