被相続人と別居でも「小規模宅地等の特例」が適用されるケース

高齢の親が亡くなった際、親が暮らしていた自宅や事業を行っていた土地にも規定通り相続税が課税されると、残された相続人が住む場所や、受け継いだ事業を行う土地を手放すことになりかねず、生計が不安定になってしまいます。それを防ぐためにできたのが「小規模宅地等の特例」です。減額の幅が大きいことから、適用にはさまざまな条件があるため、十分な留意が必要です。相続専門の税理士が解説します。

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要件を満たせば、同居せずとも特例が適用される

被相続人と同居していなかった相続人でも、借家に住んでいれば「小規模宅地等の特例」が使える場合があります。

 

●「家なき子」の特例

 

「小規模宅地等の特例」のうち、「特定居住用宅地等」のパターンでは、被相続人と同居していた親族が、被相続人の自宅を相続するケースが一般的です。

 

ただし、被相続人と同居していない親族でも、一定の要件を満たした場合は適用を受けられることがあり、これを「家なき子」の特例と呼んでいます。

 

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

「家なき子」の特例の要件としては、次の①から⑥をすべて満たすことが必要です。

 

 「家なき子」の特例の要件 

 

①居住制限納税義務者または非居住制限納税義務者のうち日本国籍を有しない者ではないこと

 

②被相続人に配偶者がいないこと

 

③相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋に居住していた被相続人の相続人(相続の放棄があった場合には、その放棄がなかったものとした場合の相続人)がいないこと

 

④相続開始前3年以内に日本国内にある取得者、取得者の配偶者、取得者の3親等内の親族または取得者と特別の関係がある一定の法人が所有する家屋(相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋を除く)に居住したことがないこと

 

⑤相続開始時に、取得者が居住している家屋を相続開始前のいずれのときにおいても所有していたことがないこと

 

⑥その宅地等を相続開始時から相続税の申告期限まで有していること

 

 ポイント 

2020年(令和2年)4月以降、要件が厳格化されている。下記のようなケースでは、適用が受けられないので注意。

 

 

[図表1]上記『「家なき子」の特例の要件』の④のケース

 

 

 

[図表2]上記『「家なき子」の特例の要件』の⑤のケース

 

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税理士法人チェスター http://chester-tax.com

著者紹介

連載相続専門税理士が教える「相続税申告」の重要ポイント

知らないと損、分かれば安心 相続税の申告80のギモン

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税理士法人チェスター

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かつては資産家や富裕層にしか関係ないものというイメージがあった相続税。しかし、2015年(平成27年)に基礎控除額が4割引き下げられ、相続税の申告を行うケースが大幅に増加。相続税はもはや多くの人にとって身近な税金にな…

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