(※画像はイメージです/PIXTA)

お子さんが学習へのモチベーションを維持するには、日々の学習を通じた「達成感」の積み重ねが重要です。どのような実践方法があるのでしょうか。自身も医師であり、保護者向けの幼児教室を経営している著者が解説します。※本連載は、幼児教室ひまわり塾長、熊野貴文氏の著書『子どもを医者にした親たちが幼少期にしていたこと』(啓文社書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

 

親御さんはあえて「そんなにたくさん無理じゃない?」などと言ってあげるのもよいかもしれません。そう言いながら少しだけ量を増やしてあげます。するとお子さんは「こん
なに絶対できないよー」などと言いながら、やってのける。その繰り返しで学習量が少し
ずつ、少しずつ増えていきます。

 

この際、ストップウォッチなどを使ってゲーム的な要素を入れてみるのも効果があります。計ってみようか、競争してみようかというゲーム感覚で簡単な計算を5分から10分でやってみる。そのくらいの限られた時間なら、お子さんはギュッと集中し、成果も上がります。これも達成感を味わわせる有効な手段だと思います。

 

繰り返しますが、子どもは達成感を得なければ、次もやろうとしてくれません。ですから毎日毎日達成感を得ることができること。それさえできれば、お子さんは自分自身で一日にやる学習量を増やしていきます。

 

実際、幼児教室ひまわりの講師、大平先生は、この方法でお子さん2人を京大医学部と阪大医学部に合格させました。

「まわりよりできる」という達成感は、非常に重要

学習計画を立てるにあたって大切なことをもうひとつ。それは「先取りをする」という意識です。

 

例えば幼稚園から小学校に上がるとき。世間では幼稚園や保育園では、文字を無理やり教えてはいけないというような風潮がまだまだ存在しています。

 

しかし将来を見据えるのであれば、あえてそれを守るのではなく、小学校に上がる前に文字が最低限、読んで書けるようにしておくことも大切だと私は考えています。

 

それはなぜか。例えば小学校に入ると、いきなり「名前を書きましょう」などと言われることがあります。すると、やはり書けないお子さんがいる。しかし、一方で書けるおさんもいます。

 

習っていないのですから、書けないお子さんがいるのは仕方がありません。しかしそれでも、書けるお子さんがいるなかで自分が書けていなかったら、どうしても劣等感を覚えてしまいます。

 

その反対で、「自分は書ける、自分はまわりよりできる」という達成感を味わったお子さんは、意識が高くなります。できるという意識を持てば、当然勉強に対する意識も高くなります。

 

この差は本当に大きいと思います。

 

 

熊野 貴文

幼児教室ひまわり塾長

 

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子どもを医者にした親たちが幼少期にしていたこと

子どもを医者にした親たちが幼少期にしていたこと

幼児教室ひまわり:熊野 貴文

啓文社書房

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