相続税「納税資金」がない場合の救済策…延納・物納の手続き法 (※画像はイメージです/PIXTA)

不動産を相続したものの、手元に現金がなく相続税が納付できないというケースは珍しくありません。しかし、相続税の納付を怠れば、高額な延滞税を課せられてしまいます。このような事情がある人への救済措置として、延納・物納という制度が設けられているのです。小島国際法律事務所の工藤敦子弁護士が解説します。

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相続税は「現金一括納付」が原則だが、救済措置あり

相続税は、現金で一括納付するのが原則です。期限までに納付しないと延滞税が、また、納付できないからといって確定申告をしないと、無申告加算税がかかってきます。

 

遺産が不動産他の物のみで現金がない場合など、期限までに相続税が納付できない場合もあります。そのような場合の救済措置として、「延納」及び「物納」という制度が設けられています。延納や物納にすると、納付完了までのあいだ、利子税が加算されますが、税率は延滞税に比べると格段に低く抑えられています。延納や物納にできるのは、相続税の本税だけで、加算税、延滞税及び連帯納付責任額については対象外です。

 

●相続人間の「連帯納付義務」に注意

 

複数の相続人がいる場合、相続人間に連帯納付義務があります。自分の相続税を納付した場合でも、他の相続人(相相続人)が納付していない場合、相相続人の分の相続税及び延滞税を納付しなければなりません。しかし、相相続人が延納の許可を得た場合には、連帯納付義務はなくなります。相相続人が相続税の納付が困難である場合には、連帯納付責任を免れるため、相続人に延納や物納の手続きをとることを検討してもらいましょう。

 

●延納とは、「分割払い」のこと

 

納付期限までに納付することが困難な場合、その旨申請することにより、分割払いにできる場合があります。これを「延納」といいます。延納できる期間は、原則として5年以内ですが、遺産の50%以上が不動産等(不動産、立木、不動産上の権利、事業用資産、同族会社の株式など)である場合、最長20年まで延長することができます。

 

●物納とは、取得した遺産の中から「金銭以外の物を納付する」こと

 

上述のとおり、相続税は現金納付が原則です。しかし、延納によっても現金納付が困難な場合、その旨申請することにより、遺産の中から現金以外の物を納付することができます。これを「物納」といいます。

 

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小島国際法律事務所 カウンセル弁護士

1986年大学卒業後、映像・イベント制作会社、都市計画研究所等勤務を経て、2003年弁護士登録。2014年~2016年英国スウォンジー大学留学(法学修士課程卒)、ロンドン及びタイ王国バンコクの法律事務所にて研修勤務。

国際・国内企業法務全般、知的財産権法関連案件(特許、商標、不正競争防止法)、紛争解決(システム開発関連、企業不祥事、労働案件、船舶融資等)、国際・国内相続案件を得意とする。

東京簡易裁判所民事調停委員、NPOのための弁護士ネットワーク理事、NPO法人日本ファンドレイジング協会監事、東京中小企業家同友会所属。

著者紹介

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