(※画像はイメージです/PIXTA)

リーダーにはチームをまとめる力が不可欠ですが、なかなか思い通りにはいかないものです。ここではリーダーが悩みがちな「部下との報連相の問題」「チームの業務配分」に焦点を当て、組織の力を底上げする手法を紹介します。※本記事は、都丸哲弘氏の著書『どんな時代でも生き残る リーダーの仕事』(かざひの文庫)より一部を抜粋・再編集したものです。

部下の「報・連・相」に悩むなら、報告の機会を作る

どう動けばいいか、具体的に伝えておく

 

締め切りまでに終わりそうもないのに、メンバーがそのことを報告してこない。こんな悩みをよく耳にします。

 

しかし、この場合はマネジメントに問題があります。責任者を立てる、スケジュールを見える化する、ルールをつくる…。いろいろ対策を立てても、押さえるべきポイントがずれていると、重要な報告はあがってきません

 

たとえば、企画書の期日までに1週間あるとします。5日目にお客さまへ一度確認することになったため3日目に進捗確認をしたいとします。

 

そのとき、「3日目に提出して」と伝えるだけでは不十分です。

 

「3日目の午後5時から30分間で確認するから、そのときまでに状況報告と困り事についてまとめておいてほしい」と伝えるのです。さらに、「それまでのあいだに相談したいことがあればいつでも言ってきてほしい」。ここまで言うのが理想です。これでやっと、理想的に動いてくれるのです。

 

「いつでも相談してね」は不親切な提案

 

「報告しない部下が悪い」と言う人もいますが、それは違います。段取りを組んで、部下が報告する機会をつくらなければならないのです。

 

また、報告の段取りを設定せず、「いつでも相談してね」と言う人も多いですね。一見、寛大なリーダーに思えますが、部下にとっては「聞きづらい」だけです。仕事は何事も具体的にしなければいけません

 

「そんなことまで…」と思うかもしれませんが、納期までに質の高いアウトプットをすることが目的です。それができる環境を整えるのがリーダーの仕事。責任を外に問うていては、改善は生まれません。

 

もちろん、メンバーが自分でできるようになるのが望ましいことです。

 

だからまずは、リーダーが具体的に伝えることを徹底しましょう。

相手の説得には「数字の力」を活用する

●数字で見える化すると共通化が図れる

 

提案した事案が通らないとき、よく「上司がいいって言わないんですよ」と言う人がいますが、ひと言で言えば、提出する資料が悪いのです。

 

納得させられない自分が悪いと自覚しなければいけません。

 

何かを提案する際には、まずビジョンに則していること、お客さまサイドの意見として伝えることが必要になります。

 

そしてもうひとつ忘れてはならないのは、数字に落とし込むこと。

 

「だいたい申し込みは入ると思いますよ」と言って終わりにするのと、「視聴率が何%なので、最低でも5人は来る予測です」と数字に落とし込んで言うのとでは、聞き手の印象は大きく変わります。

 

数字に落とし込むことで、共通化が図れるのです。

 

●数字にすることで、チームの質も上がる

 

ある会社を立て直した社長は、就任直後、真っ先に全社員を数値化したと言われています。そうしなければ、客観的に状況を把握できないからです。

 

ディズニーランドの清潔さの基準は「そこで赤ちゃんがハイハイできるか」だそうです。

 

また、汚れているかどうかに関わらず、15分に1回、かならず同じ場所を掃くそうです。トイレ掃除は45分おき。彼らは、いまその瞬間が汚いのであれば、汚いと思って掃除します。

 

「さっき掃除したのに…」とはなりません。

 

新たな提案は、顧客目線を交え、そのうえで数字に落とし込みましょう

 

質の高いサービスを提供できるようになりますよ

 

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どんな時代でも生き残るリーダーの仕事

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都丸 哲弘

かざひの文庫

変化の激しい時代を迎え、多くの企業は生き残りをかけた熾烈な競争を強いられています。 昨日までの「王道」が今日には「時代遅れ」となることも珍しくない現代。正解のわからないゴールに向かって、進み続けるしかないリー…

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