ALLHC:eコマース普及で物流業界にも期待感
次は「ALLHC」です。同社は「アヤラグループ」の物流企業です。TTMのPERが29.4なので、一見割高に見えます。ただフィリピンにおける物流事業の将来性と「アヤラグループ」の資本力を鑑みれば、これから大きな事業拡大が期待できます。
物流企業は、倉庫などの物流センターに多額の投資が必要ですので、「アヤラグループ」の資本力が大きなアドバンテージになると思いますし、「アヤラグループ」は「AREIT」の上場でオフィスビルのREITを組成していますので、そのノウハウを物流施設に展開してさらに成長にドライブをかけることもできると思います。フィリピン株式市場には、アヤラプレミアムという概念があって、「アヤラグループ」企業は同業他社よりも高い株価がつく傾向があります。
また、フィリピンでは、ドテルテ大統領の『Build Build Build Link LinkLink』という交通インフラ整備政策が急ピッチで進んでいますので、交通渋滞が解消されていきますし、ほとんど誰でもスマホを使いこなすインフラはすでにありますので、eコマースの普及が大きく進んでいくことが予想されています。「Shopee」と並ぶフィリピンの人気ECサイト中国のアリババ傘下「Lazada」には、アヤラグループが出資しており、「ALLHC」との相乗効果が期待できます。
セブ・ランドマスター:直近株価3割上昇の注目株
次は、ここ数週間特別配当で話題になっている「セブ・ランドマスター」です。ここ数日でも30%程上昇しています。それでもTTMベースのPERは5.6程度と低いです。
この会社は新進気鋭の不動産ディベロッパーで非常に元気の良い会社です。すでに多くのプロジェクトを抱えています。ビサヤとミンダナオ地域、特にセブ、イロイロ、ダバオでは、すでに大きなプレゼンスを示しています。ローコストからハイエンドまで様々なプロジェクトを手がけており、最初は戸建分譲からスタートし、今ではハイエンドのコンドミニアム開発も手がけています。「セブ・ランドマスター」の創業者は「Ayalaland」出身で、「アヤラグループ」のノウハウを同社の事業にも持ち込んでいます。