「子どもの夢」につながる?「マグロの解体ショー」
ほかにも、早起きして市場に買い物に行くのも面白い体験になります。切り身の魚しか見たことのない子どもにとって、丸ごと1匹の魚がずらりと並ぶ魚市場は圧巻でしょう。魚が水揚げされている場面や、トラックに積み込まれる現場を見られるチャンスもあるかもしれません。
スーパーで買い物をする際には、市場で見たものが形を変えて売られていることに気づかせましょう。「あれ、これマグロって書いてあるよ。この間見たのとずいぶん違うね」と話しかけてあげましょう。
ときどき「マグロの解体ショー」をスーパーのイベントでやっていることがありますが、そうしたチャンスも逃さず、食卓に運ばれてくるまでに、たくさんの人の手が関わっていることに気づかせてほしいのです。
お菓子やケーキをはじめ、さまざまな食品がつくられる工程を見られる工場見学もおすすめです。食材が変化していく様子、精密な機械、美しいデコレーション、出来立ての香りや味など、子どもによって反応する部分は異なりますが、それで良いのです。その子が興味を持てる材料を与えるのが親の役目だからです。
こうした体験は、子どもたちの将来の職業選択にも大いに役立ちます。体験が直結するわけではありませんが、工場で見たロボットが心に残った子は、その後の遊びの中でブロックでロボットをつくったり、動力のあるおもちゃに興味を示したり、プログラミングをやってみたいと思うかもしれません。魚の生態に興味を持った子は、生き物への関心が高まり、将来生物学者を目指す可能性もあります。
体験の一つひとつが、子どもたちの探求心の小さなパーツになり、やがて大きな夢へと育っていくのです。
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