家族大喧嘩、高額な税金が…不動産相続【司法書士の緊急助言】 (※写真はイメージです/PIXTA)

相続財産のなかに「不動産」が多く含まれると、相続トラブルに発展しやすいとされています。それはなぜでしょうか? 本記事では、不動産を円滑に相続する方法を中心に見ていきます。※本連載は、平野克典氏と金子嘉徳氏の共著『相続のお守り』(総合法令出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

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遺産に不動産があると、「相続税」が払えないことも

相続を通して、家族同士が争ってしまうことは少なくありません。また、必要以上に税金を払わなければいけなくなることもあります。読者の皆様も、できる限りそうしたことを避けたいと思っているのではないでしょうか。

 

スムーズに相続を行い、最大限の節税対策をするためには、不動産の相続をいかに上手に行うかにかかっています。というのも、相続財産のうちの多くを不動産が占めているからです。

 

国税庁の統計によると、相続財産の金額の構成比で不動産の割合が30%を超えています。不動産はそれほど遺産の中での比重が大きい分、取り組むべき相続対策の中心ともなるのです(図表1)。

 

[図表1]相続財産の金額構成比の推移

 

また、不動産が遺産に含まれる場合には、相続税の支払いが大変になることがあります。例えば、1億円の遺産総額のうち、不動産が8000万円あったとします。相続税を預貯金だけで賄えなければ、相続税を納めることができません。

 

さらに、不動産は評価方法の選択によって価格が変わり、遺産分割協議で前提としていた金額と実際の金額が異なることがあります。また、複数人で不動産を共有しても物理的に分けられないといった点も、相続をより複雑にさせています。

 

それら相続税や、評価の方法、分け方の問題をどうすれば解決できるのか。ここではそうした点を中心にお伝えしていきたいと思います。

「共有名義の不動産」を巡る相続トラブルの典型事例

【事例】
Aさんは、父親が亡くなり、実家を弟と2人で相続しました。母親はすでに他界しており、2分の1ずつの相続です。実家はとりあえず自分が居住用として使い、将来的には売却しようと考えていました。

すぐに弟も亡くなり、実家の弟の所有分はその妻と3人の子どもがそれぞれ法定相続分に分けて相続しました。結果的に5人もの共有名義です。弟の葬儀などもひと段落し、自宅を売却しようと考えたAさんは弟の家族に相談しました。

すると、甥に「まだ売るべきじゃない」と反対されてしまいました。Aさんとしては早く売ってしまいたいのですが……。

 

不動産相続の問題事例として、共有名義に起因するトラブルは典型的です。不動産を共有していると、不動産を売りたいと思っても、共有者全員が同意しなければ売却できなくなります。また、不動産を貸そうとするときも、全員の同意が必要になります。

 

不動産は現金のように簡単には分けられないため、相続人が複数いる場合は、法定相続分に応じて共有で相続することもあります。しかし、この事例のように不動産を共有していると、収拾のつかない事態が起こりがちなのです。そうした理由から、安易に共有名義にするのは避ける方が賢明です。

 

◆アドバイス

相続した不動産を売却したくても、関係性の遠い親族など、共同相続人と連絡が取れないこともあるでしょう。しかし、あきらめるのは早いです。そうした場合には、家庭裁判所に「不在者財産管理人」を選任してもらい、行方不明の相続人の代理を務めてもらうことができます。

 

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司法書士平野克典事務所
所長・司法書士

1974年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。米国ミズーリ大学コロンビア校留学。
トヨタ自動車株式会社、埼玉県庁を経て、司法書士平野克典事務所を開業。
県庁在職中は、独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)に出向し、主に海外企業誘致に従事する。
現在、東京司法書士会三多摩支会家事事件対策部次長。

著者紹介

株式会社フロンティアグループ
代表取締役

1974年生まれ。東京理科大学工学部中退。米国ミズーリ大学コロンビア校卒業。同大在学中に北京大学へ交換留学。
帰国後、日系商社及び外資系企業勤務を経て、当時東証一部上場の金融グループ企業に転職し、在職中32歳の最年少で取締役に就任。
在職中、中央大学大学院国際会計研究科(MBAコース)を首席卒業。
2008年、株式会社フロンティアグループを設立し、代表取締役に就任。
不動産事業を中心に、M&A、人材紹介など多様なビジネスを展開。
株式会社フロンティアグループでは定年退職制度を廃止して、生涯現役社会づくりを推進中。

著者紹介

連載いざというときに困らない「相続対策の基礎知識」

相続のお守り

相続のお守り

平野克典、金子嘉徳

総合法令出版

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