今回は、土地に路線価がない場合に申請できる「特定路線価」について見ていきましょう。※本連載は、税理士・岡野雄志氏の著書、『土地評価を見直せば相続税はビックリするほど安くなる』(あさ出版)の中から一部を抜粋し、「広大地評価」「小規模宅地等の特例」の特徴、活用のメリットなどを紹介します。

通常は路線価で相続税評価を算出するが・・・

原則として、土地の相続税評価は路線価を用いて算出します。

 

しかし、なかには路線価が付されていない道路も存在します。接している道路に路線価が付されていない場合、任意で税務署に「特定路線価」の申し出を行い、路線価を設定することができます。

10%に満たない減額率に目を奪われない

この特定路線価を申請すれば、いちばん近い路線価よりも低い路線価が付されます。

 

しかし、その減額率は10%に満たないものが多く、むしろ特定路線価の申請を行わず、路線価の付されていない道路を敷地通路とみなして評価するほうが、不整形地補正等の画地調整による減額評価ができ、実は得になることが多いのです。

 

[図表1]前面道路に路線価がない土地

本連載は、2015年12月23日刊行の書籍『土地評価を見直せば相続税はビックリするほど安くなる』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

土地評価を見直せば 相続税はビックリするほど安くなる

土地評価を見直せば 相続税はビックリするほど安くなる

岡野 雄志

あさ出版

相続財産の42%は土地ですが、「広大地評価」「小規模宅地等の特例」を活用することで評価額を大きくダウンさせることが可能です。30以上もの実例をもとに、“地主の立場”で戦うプロ中のプロが、贈与税や相続税をビックリする…

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