介護を含めて自分の人生…12年の境地
若い頃は社交的で人気者だった頑張り屋の母が、眉間にしわを寄せ鬼のような形相で暴言を吐く。認知症は症状がどう出てくるのかわからない。人格が変わる場合もある。戸惑い、混乱、悲しみ、やるせなさ、恨み、怒り……認知症の母がいることで、生活は介護優先に変わっていく。介護生活は恩と恨が渦をまく。
アルツハイマー型認知症と診断され、要介護1から5まで経験した。要介護3までは精神的に、それ以降は肉体的に疲労が増した。現在、ほぼ寝たきりの末期の状態。ここにきてやっと、認知症という病気になっても、私の顔を忘れてしまっても親は親であること。私自身も子としての役割はやり遂げつつあることに誇りと達成感を感じるまでになった。
介護も含めて全てが私の人生なのだと受け入れられるようになりつつある。12年かかっている。気持ちを変えようとしても簡単にできるものではない。自然と時間が解決してくれたように感じる。
渋澤 和世
在宅介護エキスパート協会 代表
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