2020年に突如として世界を襲った新型コロナウイルスの猛威はいまだ収束を見込めず、業界によっては厳しい状況に追い込まれています。世界の投資家が注目するフィリピン株式市場についてレポートする本連載。今回はフィリピン経済の停滞と共に割安感のある銀行株について、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターである家村均氏が解説します。

元国営銀行「PNB」…PBR0.2と大幅安

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そしてしてもう1つ注目しているのが「セキュリティ・バンク」です。「メトロバンク」同様PBRが0.67と過去5年平均1.28の50%ディスカウントです。同行は数年前に「三菱UFJ銀行」が20%程度の株式を取得し、資本業務提携をスタートしました。「三菱UFJ銀行」のフィリピンでの活躍に期待したいところです。

 

最後に「PNB」にも注目したいです。元々国営銀行であった「PNB」は、マニラ中心部などの好立地な場所に不動産を複数保有しています。現在「HSBC」からきた頭取のリーダーシップの元、主要な資産を売却しようとしており、その額約10億ドルになります。この資金をコロナ後の融資に振り向けていくという成長戦略で動いています。PBR0.2と極端に安くなっていますので、現在遂行中の「PNB」のターンアラウンドに期待したいところです。

 

補足ですが、コロナ禍で世の中のDX化が急速に進んでいるわけですが、そんな中、フィリピンで最もオンラインバンキングが進んでいると言われているのが「ユニオンバンク」です。コロナ前の水準を大きく上回る株価上昇を演じています。

 

以上今回は景気循環株の代表である銀行株について見てきました。これからもフィリピン株式市場のホットな話題をご提供していきますので、よろしくお願いします。

 

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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