労働条件の改善等を目標にキャリアアップを目指すものの、思うようにいかず悩む方は少なくありません。しかし、その原因はスキルや経験の不足ではなく、希望を満たす職場・職域へのアプローチ法に誤りがあるのかもしれません。ここでは、キャリアアップの重要ポイントを解説します。※本記事は、『ハケンで終わる人、正社員になれる人』(元木さき氏著、かざひの文庫)より抜粋・再編集したものです。

キャリアアップを狙うなら「紹介予定派遣」がおすすめ

派遣には通常派遣のほかに、「紹介予定派遣」というものがあります。仕事の募集記事に「紹介予定派遣」と記載されているので、見たことがある人も多いでしょう。「紹介予定派遣」とは、最大半年の派遣期間を経て、派遣先の直接雇用に変わる前提で派遣されるシステムです。この派遣期間は、派遣先と派遣社員が、お互いのことを大丈夫かなと確認し、一緒に働いていけるか、などを見極める大切な期間となっています。

 

全く知らない会社にいきなり正社員として就職するよりは、半年間でもお試しでその会社で働けるので、とてもいいシステムだと思います。

 

ただ、正社員を目指す人は、この紹介予定派遣を希望してくる人が多いので、競争率も高くなっています。その代わり、ライバルを蹴散らし、就業することができれば、正社員へのチャンスが一気に広がるのでお勧めです。

 

ひとつ注意することは、直接雇用に切り替わっても正社員ではなく、「契約社員」になる場合がありますので、契約条件を事前によく確認したほうがいいですね。

 

直接雇用が前提だと、気分的にも楽に働けるかと思います。通常派遣だと3年ルールもありますし、どれだけ頑張れば声を掛けてもらえるのか、ということが不透明です。チャンスがあれば「紹介予定派遣」はできるだけ活用したいですね。

「誰もが未経験」の新しい分野でスキルを磨く

新しく出てきた技術やサービスを狙い、スキルを磨くのもお勧めです。なぜなら、そのスキルを持っている人がまだ少なく、未経験でもその業界に入り込めるからです。

 

最近ですと、よく耳にするようになった「AI(人工知能)」に関わる仕事です。AIエンジニアなどはいま最も必要とされており、大手企業でもその技術者を優遇することが多く、新卒入社でも年収1000万円も夢ではないといわれています。

 

次に、「RPA(Robotic Process Automation)」も注目を浴びています。

 

「RPA」とは、PCなどを用いて行う、一連の事務作業を自動化できる「ソフトウェアロボット」のことです。具体的にいうと、交通費の自動化計算や、エクセルなどの情報を自社のシステムにコピーして転記するような仕事を自動化させます。

 

2~3年前に、このRPAの技術者募集が大量に出ていたことがありました。この当時であれば、まだ技術者も少なく、みんなが未経験だったので、少しの知識があれば、採用される確率が高かったと思います。

 

日々新しいサービスが生まれ、そのための技術者が必要とされます。新しいことに抵抗なく、積極的に飛び込んで勉強すれば、正社員になる確率も高く、出世も早いかもしれませんね。

 

 

元木 さき

GCDFキャリアカウンセラー

【関連記事】

税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると

ハケンで終わる人、正社員になれる人

ハケンで終わる人、正社員になれる人

元木 さき

かざひの文庫

この本はサクセスストーリーではなく、誰でも実践できる、正社員に近づくための、マニュアル本です。派遣先から、「この人に正社員になってほしい!」と思われるには、ちょっとしたコツがあります。そのコツを知っているのと知…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧