いつの時代もなくならない相続トラブル。家族や親族の話し合いでなんとかなると思っていませんか? 岡野雄志税理士事務所のもとには、そんな「終活足らず」な方々からの相談が舞い込みます。本記事で紹介するのは「父の死後に債務を知った」事例。※プライバシーに配慮し、実際の相談内容と変えている部分があります。

税務署は「更正の請求」を認めたのか…結末は?

「更正の請求」に添付する主な証明書類には、以下のようなものが挙げられます。

 

◎遺産分割協議書
◎遺言書
◎調停調書
◎判決書

 

Oさんの場合は、相続税の申告・納税後に遺産分割協議が整って遺産配分が変わったわけではなく、遺言書が発見されたわけでもなく、家裁調停や判決が下されたわけでもありません。

 

添付する証明書類としては、債権回収会社による祖父所有の不動産に対する強制執行の通知書、その撤回の同意書、相続放棄申述受理通知書などとなります。当税理士事務所では、慎重を期して、最高裁判所による判例文のコピーと詳細な説明文書も添えることにしました。

 

税務署に「更正の請求」が認められれば、「更正通知書」が届きます。認められなければ、「更正すべき理由がない旨の通知書」が届きます。その場合、不服があれば、通知書が届いた翌日から3ヵ月以内に、税務署への再調査や国税不服審判所への審査請求が可能です。

 

無事「更正通知書」が届き、Oさんも、当税理士事務所も、ホッと胸を撫で下ろしました。

 

 

岡野 雄志

岡野雄志税理士事務所

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧