本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

アジア・オセアニアリートは続伸

■2021年4月のアジア・オセアニアのリート市場は、堅調な経済指標や中長期的な景気回復期待を背景に、すべての市場が上昇しました。現地通貨ベースでみた4月のアジア・パシフィック・リート指数(除く日本)のリターンは+2.8%、シンガポールは+2.0%、香港は+3.5%、オーストラリアは+3.1%でした。

 

■また、円ベースでみたアジア・パシフィック・リート指数(除く日本)のリターンは+2.9%、シンガポールは+1.9%、香港は+2.5%、オーストラリアは+3.5%となり、為替効果は豪ドルのみプラスとなりました。

 

(注)データは2019年12月31日~2021年5月10日。 S&P先進国REIT指数の各国・地域REIT指数(配当込)、現地通貨ベース。 (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
各国・地域のリート推移 (注)データは2019年12月31日~2021年5月10日。S&P先進国REIT指数の各国・地域REIT指数(配当込)、現地通貨ベース。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

4月は各市場が上昇

■4月のシンガポールリート市場は、第1四半期のGDP成長率が5四半期ぶりに前年比でプラスへ転じたほか、小売売上高が約2年ぶりに前年比プラスに転じるなど、景気の回復が確認されて好調に推移しました。香港リート市場は、香港政府がワクチン接種を条件とした飲食店の収容人数制限緩和や、中国本土との往来をめぐる防疫措置の緩和方針を示したことで景気回復期待が高まり、上昇しました。豪州リート市場においても、オーストラリアとニュージーランドとの間で隔離措置なしで往来を認めるトラベルバブルが発表されたほか、豪州消費者信頼感指数が2010年以来の高い水準となり、景気回復への期待が一段と高まりました。

中長期的な景気回復期待を背景に堅調な展開

■各国の大規模な金融・財政政策やコロナワクチンの普及などから景気は回復傾向にあり、アジア・オセアニアのリート市場は堅調に推移すると予想します。シンガポールリート市場は、徹底した感染対策により底堅い推移を想定します。シンガポール政府は、足元の新型コロナウイルス市中感染増加を受けて渡航制限やソーシャルディスタンス規制の強化を発表しました。今回の規制は予防的な感染抑制措置であり、今後国内の新規感染者が落ち着くとともに経済正常化が進むとみています。香港リート市場は、政府がワクチン接種が完了した市民を対象に行動制限を一部緩和するなど、感染の落ち着きが評価を高める展開を予想します。豪州リート市場は、良好なファンダメンタルズの下、内需の回復とともに堅調な推移を予想します。国・地域間での人の往来の再開により、観光業界をはじめとした国内景気の回復を見込んでいます。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『アジア・オセアニアのリート市場は続伸』を参照)。

 

(2021年5月13日)

 

関連マーケットレポート

2021年5月6日 豪州準備銀行は金融政策を据え置き

2021年4月14日 アジア・オセアニアのリート市場は概ね堅調

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録