米国の「家計金融資産」は、株価上昇とともに拡大
米国の家計金融資産は2020年6月末時点で前年同期比4%増の94.5兆ドル(約9900兆円)と、同2%増の日本の家計金融資産1883兆円の約5倍に上りました。
米国の人口は3.3億人と日本の2.6倍であるため、1人当たり米国の金融資産は日本の約2倍ということになります。日本の家計金融資産の過半数が依然として現預金である一方、米国の家計金融資産に占める預金の比率は14%に過ぎません。逆に、米国家計金融資産に占める株式比率は32%と日本の約3倍になっています。
ICI(Investment Company Institute)によると、米国は2019年末の世界のオープンエンドファンド純資産54.9兆ドル(5800兆円)のうち47%を占め、残りは欧州が34%、アジア太平洋が13%です。2020年6月末時点で米国の投信残高は26兆ドル(約2700兆円)と、日本の2兆ドルの10倍以上ありました。
米国では401k(確定拠出年金)などを通じて、ミューチュアルファンドで退職後の資産づくりをする個人が多くなっています。2019年末の米国の退職資産は32兆ドル(3300兆円)と、日本の年金資産63兆円の50倍以上になっています。
米国の投資会社の純資産は2019年末に26兆ドル(2700兆円)と、10年前比で2倍以上に増えました。
内訳は、ミューチュアルファンドが11兆ドル→21兆ドル、ETFが7770億ドル→4.4兆ドルと増えました。ミューチュアルファンドの種類別比率は米国株ファンドが43%、世界株ファンドが15%、債券ファンドが21%、マネーマーケットファンドが14%、ハイブリッドおよびその他ファンドが7%でした。
米国では持続的な株高と、右肩上がりに増える投資純資産の好循環が起きているといえます。それがまた資産運用産業の成長につながっています。
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