実は、この「ゾヌリン」こそが腸壁の粘膜を傷つけ“穴”をあけてしまうということです。ゾヌリンは、さらに隣の上皮細胞に信号を送り、密着結合を破壊するのです。こうした物質には、アルコール、唐辛子、キトサン(カニやエビの殻に含まれる物質)、抗生物質、血糖などもあります。さらに、火傷・手術などの強いストレスによってもリーキーガットは起こります。
小麦を取り続けゾヌリンが生成されることで、タイトジャンクションが開放し続け、異物が血中に入り続けます。すると、免疫VS有害物質の戦いが長期化し、炎症が慢性的になります。
そして、大事なことは、食物繊維をとったバランスの整った腸内では腸内細菌がしっかり生息して腸の粘膜の形成を助け、ゾヌリンによる刺激から腸を守り、細胞のゆるみの修復を助けてくれることです。
ですから、長期に抗生物質の服用や肉食が多くなったり、食物繊維が少ない状態が続くと、腸内細菌の悪玉菌がはびこった中で、グルテンに含まれるグリアジンが、「ゾヌリン」を活性化してしまいます。
小麦粉をまったくとらない食事はきついことです。そのためにも腸内環境を整える必要があるのです。食物繊維の他に発酵食品や乳酸菌・ビフィズス菌・酪酸などのサプリメントの助けもあります。
パン食の歴史が長い欧米ではすでに、グルテンが体にもたらす悪影響に対し警鐘を鳴らす書籍が出版されていたり、グルテンフリーの食事が体調管理にとりわけ敏感なアスリート中心に支持を集め、日本に先駆け広く認知されています。日本でも数年前から話題になってきました。
善玉菌が死滅、悪玉菌が増殖する「添加物」に要注意!
加工食品に含まれている「保存料」や「殺菌剤(トリクロサン)」、「安定剤(BHT)」などは、善玉菌を死滅させ、悪玉菌を増殖させます。
一例として、保存料に「ソルビン酸」があります。ハムやベーコンなどの加工肉をはじめ、ちくわやはんぺんといった練り製品、パン、おにぎり、惣菜などコンビニやスーパーで買える多くの調理済み食品に使われています。
このソルビン酸は、食中毒の原因になる菌の繁殖を抑える脂肪酸の一種です。一方、長期間過剰に摂取すると、腸内細菌の繁殖も抑えてしまい、腸内環境を悪化させてしまう可能性が指摘されています。
サッカリンやスクラロースといった人工甘味料も、腸内細菌のバランスを崩す可能性があると報告があります。具体的に人の健康にどのような影響が及ぶかはまだ明らかになっていないものの、こうした腸の変化が、腸もれの引き金になり得ることは想像に難くありません。
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