住宅展示場は、販売でなく「夢を見させること」が目的
住宅展示場というのは、ある程度購入意思・意欲がある人しか来場しないものです。もちろん、ただどんな感じか見たいだけという人もいますが、潜在的には少なからず購入意欲はあるものです。
しかも、飛び込み営業と違い、お客様のほうから来るのですから、そういう意味では「受身」の営業かもしれません。そして何より幸福度絶頂期の、いわば気持ち的に「仕上がっているお客様」ですから、売り込むのではなく「背中を押して」あげればいいだけです。
さまざまな住宅展示場をすでに見てきた人は別ですが、初めて住宅展示場を訪れたお客様は、その豪華な展示場仕様を見せられることで、ボンヤリとした夢に「色」が付き始めます。
必要以上に大きな玄関ホール、オシャレな照明、最新の設備、そしてお客様の気分を盛り上げるためのBGM。お客様には、営業マンが言葉で説明したことよりも、自身の五感で感じたことのほうが強烈に印象に残ります。そういう意味でも「住宅展示場」は、素晴らしい営業ツールであることは間違いありません。
展示場では、あくまでお客様に夢を見てもらうのが目的のため、営業マンもあまり目立った売り込みはしないでしょう。ただ、自由設計なので間取りは自由に決められることをアピールしておくだけでいいのです。ここで営業マンが「断熱材がxxxで基礎の鉄筋が…」などと細かいことを説明したところで、お客様はほとんど聞いていませんし、記憶にも残りません。
購入意欲が高い客は「次回のアポを取って帰す」が鉄則
これは、私が以前勤めていた住宅メーカーの流れですが、住宅展示場のご案内後は「ショールーム」と呼ばれる、設備関係の実物(キッチン・ユニットバス・トイレ・クロス・外壁などなど)が並ぶ場所へ移動していただきます。そこには「商談テーブル」が置かれており、そこで初めて商談に入る準備が整うわけです。
商談テーブルについていただく前には、現物のサンプルが並ぶショールームのご案内をし、「契約した方はここでお好きなものを選んでいただくんですよ」「奥様だったら、キッチンはどれがお好みですかね?」「お色は」などと契約前からここで遊んでいただくのです。
まるで契約した後の打ち合わせのように丁寧に接客し、「もう、ここにあるものすべてがあなたのもの」であるかのごとく、まるで王様・女王様のように扱われることで、気分だけはすでに住宅購入者となるわけですね。
一通り説明し、最後はテーブルで「お金の話」です。ここまで夢を見せられては、どんなお客様でも「一体、どれくらいの金額がかかるものなのか?」「いくら借入れすればよいものなんだろう?」「毎月の返済は?」などと、現実的にお金のことを考えるようになるのが自然な流れです。
ですから、最後のシメは商談テーブルで夢を現実にしていきます。
「では、お帰り前にカタログを準備してきますので、お飲み物でも飲みながらこちらのお席でお待ちください」と着座していただきます。最新設備に囲まれたお客様の中には、営業マンに「座って待っててね」と言われても、座っていられずに、ご夫婦で「こっちのタイプがいい、こっちの色のほうがいい」などと和気あいあいと盛り上がっている方も多いのです。
そうなれば営業マンから見たお客様の「仕上がり具合」も、この時点では上出来といえるでしょう。そして最後は希望の間取りや部屋数などを聞き、毎月の希望返済額なども確認しながら、「次回お会いできるきっかけ」をつくり、アポイントを取ります。
購入意欲の高いお客様にはあえて初回の来場では詰め過ぎず、「夢8割、現実2割」程度の商談でお帰りいただく。借入上限額を確認するために、年収くらいは聞いておくことはあっても、建築費の総額や間取り図面に関しては次回の宿題とさせてもらい、とにかく期待感だけを持たせたまま次回につなげるのが鉄則です。
そして2回目の商談で、初めて具体的な資金計画や間取りについての打ち合わせとなります。
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