恐ろしい…営業マンが「マイホームのご予算は?」と聞く真意

多くの人にとって「マイホーム」は一生に一度きり、しかも人生最高額の買い物でしょう。絶対に失敗するまいと気を引き締めつつ、いざ住宅展示場を訪れると気持ちが舞い上がってしまうもの。そこに「王手」を掛ける営業マンのスゴい手口をご存じでしょうか。販売する側だからこそわかる実態を明かします。※本連載は屋敷康蔵氏の著書『人生を賭けて「家」を買った人の末路』(PHP研究所)より一部を抜粋・再編集したものです。

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住宅展示場は、販売でなく「夢を見させること」が目的

住宅展示場というのは、ある程度購入意思・意欲がある人しか来場しないものです。もちろん、ただどんな感じか見たいだけという人もいますが、潜在的には少なからず購入意欲はあるものです。

 

しかも、飛び込み営業と違い、お客様のほうから来るのですから、そういう意味では「受身」の営業かもしれません。そして何より幸福度絶頂期の、いわば気持ち的に「仕上がっているお客様」ですから、売り込むのではなく「背中を押して」あげればいいだけです。

 

さまざまな住宅展示場をすでに見てきた人は別ですが、初めて住宅展示場を訪れたお客様は、その豪華な展示場仕様を見せられることで、ボンヤリとした夢に「色」が付き始めます。

 

必要以上に大きな玄関ホール、オシャレな照明、最新の設備、そしてお客様の気分を盛り上げるためのBGM。お客様には、営業マンが言葉で説明したことよりも、自身の五感で感じたことのほうが強烈に印象に残ります。そういう意味でも「住宅展示場」は、素晴らしい営業ツールであることは間違いありません。

 

展示場では、あくまでお客様に夢を見てもらうのが目的のため、営業マンもあまり目立った売り込みはしないでしょう。ただ、自由設計なので間取りは自由に決められることをアピールしておくだけでいいのです。ここで営業マンが「断熱材がxxxで基礎の鉄筋が…」などと細かいことを説明したところで、お客様はほとんど聞いていませんし、記憶にも残りません。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

購入意欲が高い客は「次回のアポを取って帰す」が鉄則

これは、私が以前勤めていた住宅メーカーの流れですが、住宅展示場のご案内後は「ショールーム」と呼ばれる、設備関係の実物(キッチン・ユニットバス・トイレ・クロス・外壁などなど)が並ぶ場所へ移動していただきます。そこには「商談テーブル」が置かれており、そこで初めて商談に入る準備が整うわけです。

 

商談テーブルについていただく前には、現物のサンプルが並ぶショールームのご案内をし、「契約した方はここでお好きなものを選んでいただくんですよ」「奥様だったら、キッチンはどれがお好みですかね?」「お色は」などと契約前からここで遊んでいただくのです。

 

まるで契約した後の打ち合わせのように丁寧に接客し、「もう、ここにあるものすべてがあなたのもの」であるかのごとく、まるで王様・女王様のように扱われることで、気分だけはすでに住宅購入者となるわけですね。

 

一通り説明し、最後はテーブルで「お金の話」です。ここまで夢を見せられては、どんなお客様でも「一体、どれくらいの金額がかかるものなのか?」「いくら借入れすればよいものなんだろう?」「毎月の返済は?」などと、現実的にお金のことを考えるようになるのが自然な流れです。

 

ですから、最後のシメは商談テーブルで夢を現実にしていきます。

 

「では、お帰り前にカタログを準備してきますので、お飲み物でも飲みながらこちらのお席でお待ちください」と着座していただきます。最新設備に囲まれたお客様の中には、営業マンに「座って待っててね」と言われても、座っていられずに、ご夫婦で「こっちのタイプがいい、こっちの色のほうがいい」などと和気あいあいと盛り上がっている方も多いのです。

 

そうなれば営業マンから見たお客様の「仕上がり具合」も、この時点では上出来といえるでしょう。そして最後は希望の間取りや部屋数などを聞き、毎月の希望返済額なども確認しながら、「次回お会いできるきっかけ」をつくり、アポイントを取ります。

 

購入意欲の高いお客様にはあえて初回の来場では詰め過ぎず、「夢8割、現実2割」程度の商談でお帰りいただく。借入上限額を確認するために、年収くらいは聞いておくことはあっても、建築費の総額や間取り図面に関しては次回の宿題とさせてもらい、とにかく期待感だけを持たせたまま次回につなげるのが鉄則です。

 

そして2回目の商談で、初めて具体的な資金計画や間取りについての打ち合わせとなります。

 

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一般社団法人建物災害調査協会 理事 

1970年生まれ。消費者金融に10年間勤務。多重債務救済を目的とする「おまとめローン」と称した不動産担保ローンを主力に審査・貸付けを行う。当時、多重債務者からは「救いの神」と崇められるも、2006年の法改正によるグレーゾーン金利の撤廃や過払い金返還請求等により、廃業に追い込まれ、不動産業界に転身。

その後、東日本大震災直後の復興バブルに沸く、福島県いわき市での住宅メーカー勤務を経て、現在、一般社団法人建物災害調査協会理事。建物の損壊調査・自然災害調査等、調査業務をメインに、年間800棟以上の住宅に関する損壊調査を行い、コストを抑えた家屋の修繕工事を提案している

著者紹介

連載住宅営業マンは見た!人生を賭けて「家」を買った人の末路

人生を賭けて「家」を買った人の末路年収1000万円で住宅ローン破綻する人、年収300万円でも完済できる人

人生を賭けて「家」を買った人の末路年収1000万円で住宅ローン破綻する人、年収300万円でも完済できる人

屋敷 康蔵

PHP研究所

住宅営業マンは見た! 離婚、病気、災害…あなたは大丈夫!? 筆者は消費者金融で不動産担保ローンの審査・貸付業務を10年経験した後、住宅メーカーに転身した経歴を持つ。いわば、金融および住宅の裏を知り尽くした人物な…

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