2021年3月の水関連株式市場

投資のプロフェッショナルである機関投資家からも評判のピクテ投信投資顧問株式会社マーケット情報。専門家が明快に分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

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3月の投資環境

3月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。世界の株式市場は、月初、米国長期金利の急上昇などを受けて下落する場面もありましたが、米バイデン政権による大規模経済対策への期待や、中国の主要経済指標が市場予想を上回る伸びとなったこと、欧州中央銀行(ECB)が債券購入ペース加速の意向を表明したことなどを受けて中旬にかけて上昇基調となりました。その後、欧州での新型コロナウイルスの感染再拡大を受けた封鎖措置の実施やワクチン接種の遅れなどが不安材料となる場面もありましたが、根強い景気回復期待を背景に堅調な動きとなり、月間でも上昇しました。

 

業種別では、生活必需品、公益、資本財・サービスなどが大きく上昇しました。一方、情報技術は下落、エネルギー、コミュニケーション・サービスは小幅な上昇にとどまりました。

 

水関連企業(現地通貨ベース)の株価は株式市場が上昇するなか、それを上回る上昇となりました。装置製造・エンジニアリングセクターが最も好調でした。消費者向け、地方自治体のインフラ関連、多角経営などの銘柄が堅調に推移しました。バイデン大統領のインフラ投資計画や広範な景気回復等に対する期待感が地方自治体のインフラや多角経営企業の株価上昇要因になったとみられます。

 

環境マネジメントセクターも好調に推移しました。商業向け事業の需要回復と優れた価格決定力を背景に、2021年に関して明るい見通しを示した廃棄物処理関連銘柄の株価が堅調に推移しました。一方で、上下水道ビジネスセクターが軟調な展開となりました。欧州の上下水道銘柄が軟調な展開となったことに加え、ヴェオリア・エンバイロメントによるスエズ買収計画のわかりにくさも苦戦の要因となりました。

 

円換算ベース、月次、期間:2011年3月末~2021年3月末 ※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォー ター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース) 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧 問株式会社作成
[図表1]水関連企業の株価推移 円換算ベース、月次、期間:2011年3月末~2021年3月末
※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース)
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

月次、期間:2011年3月末~2021年3月末 ※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数 ※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表2]水関連企業の株価収益率(PER)の推移 月次、期間:2011年3月末~2021年3月末
※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数
※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

今後の見通し

2021年の見通しについては、新型コロナワクチン接種の進展に伴う経済活動の再開期待等の高まりを受け、世界的に購買担当者景気指数(PMI)が堅調に推移するなど企業の景況感の改善が見られ、明るい見通しが広がっています。一方で、追加の経済対策や各国中央銀行による金融政策の規模や時期に関する不透明感が懸念要因になっていくと考えています。加えて、株式と債券の利回り格差が縮小する等、力強い景気回復とインフレが示唆されており、株式のバリュエーションにも大きく影響を及ぼすと見られる米国の連邦準備制度理事会(FRB)による市場支援策縮小や利上げに踏み切るタイミングを見極める必要があると考えます。

 

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

 

※個別の銘柄・企業については、あくまでも参考であり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2021年3月の水関連株式市場』を参照)。

 

(2021年4月8日)

 

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ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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