尾﨑裕氏は著書『ヒューマンエラー防止対策』のなかで、ヒューマンエラーを防止するには、主原因だけに囚われず、活動の流れを追い不具合を見つけ出すことが重要であると語っています。当記事では、尾﨑氏のISO規格の品質及び環境マネジメント事務局での実務経験をもとに、問題解決に必要な視点を示し、すぐに実行できる具体的予防策を紹介していきます。

どうして人は「エラー」を起こしてしまうのか…

人が普段の活動を行っている中でヒューマンエラーを起こす時、どのようにマイナスの要因が影響するのでしょうか。事例を挙げて考えたいと思います。

 

以下に示す事例では、実際に自分がそこで働いている様子をイメージしていただくために、あえて主となる登場人物を“あなた”に置き換えています。事例の中で実際に自分がその職務を実行しているつもりで、事例の中の“どこに不整合があるのか?”を考えてみてください。

 

どこに不整合があるのか? (画像はイメージです/PIXTA)
どこに不整合があるのか? (画像はイメージです/PIXTA)

 

事例の中で“問題だと思ったポイント”や、“疑問に思った点”などの不整合を探してみてください。考えるときのポイントは、各事例をm-SHELモデルに当てはめることです。そのときに、その職場の中で働く自分に対し、周囲のどの要素が自分に対してどんな影響を与えているのかを考えてみてください。

 

(編集部にて再作成)
[図表1]m-SHELモデル (編集部にて再作成)

 

 

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次ページ事例:現場オペレーターによる「原因不明」のミス発生

本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『ヒューマンエラー防止対策』より一部を抜粋したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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