「認知症という病気が…」老々介護で苦しむ高齢夫を救った一言

妻が認知症になり、ケアマネジャーのKさんと協力しながら認知症介護をする日常を、棚橋正夫氏は書籍『認知症介護自宅ケア奮闘記 私の知恵と工夫』で記しています。

「病気がそうさせているのです」ケアマネKさんの言葉

「Kさんが、今日来るよ」


と言うと、妻は喜んで楽しみに待っていた。

 

私は、いつも1カ月間の妻の病状をA4用紙に日記にまとめた。それを読んでもらい状態を掴んでもらった。

 

そして、翌月の利用計画書(ケア・プラン)の説明を受け捺印した。そこで、初めて妻を呼んで身体状況や病状を本人確認してもらった。いつもケアマネKさんの前では、笑顔を絶やさず応対している妻が印象的だった。

 

A4用紙で日記にまとめた理由は、1カ月間の症状や出来事を口頭で報告すると、近くにいる妻に聞こえ、疑いや不安を与えるからだ。言いにくいことや、マイナス面を本人に聞かせるわけにはいかなかった。

 

まとめるのは大変だったが、ケアマネに包み隠さず症状を忠実に伝えたかった。何に困り、何を必要としているかも報告ができたのも良かった。

 

ケアマネも、それを基に介護度の見直し申請をして、その結果、2015年の4月「要支援1」から「要介護1」の認定を受けた。

 

ケアマネKさんから教えられとても印象に残った言葉は、

 

「認知症という病気が、お母さんに異常なことを言わせたり、させたりしています。病気がそうさせているのです。なので、お父さんは責めたり怒ったりせずに、お母さんに寄り添いながら相づちを打ち演技をしてください」というアドバイスだった。

 

また、妻に対して、


「説明する、説得する、否定するなど理屈で言うと奥様を責めることになり、認知症の進行を早めることになります。分かっていても、同じことを何度も繰り返されても、受け止めて寄り添うように接してあげてください」

 

と言われた。

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『認知症介護自宅ケア奮闘記 私の知恵と工夫』より一部を抜粋したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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