頭金300万円で月1万円安くなり…
西澤さん 頭金があれば、借り入れを少なくできて毎月の返済負担を軽くすることができます。それに、頭金の有無は、住宅ローンの借り入れに大きく影響するんですよ。購入価格の90%を超える借り入れの場合、金融機関の審査が厳しくなるのが一般的です。
星子さん つまり、頭金があるほうが、住宅ローンが借りやすくなる、ということですね。
西澤さん そうなんです。それに、頭金が一定割合以上あると低い金利で借りられたり、借りるときに払う保証料が安くなるといった、優遇が受けられる場合もあるので有利なんですよ。
星子さん 頭金は、ないよりもあったほうが、多ければ多いほうがよさそう。
西澤さん 将来、家族が増えて住み替える可能性もありますよね。そのとき、売却をするなら、住宅ローンの残債は少ないほうがいいんです。頭金がないと、ローンの残債の減少がその家の担保価値の減少に追いつかず、売りにくくなる可能性もあるからです。
【ここがポイント!】
Point 01 頭金があることで借り入れを減らせるため、毎月の返済額や利息を少なくできる。
Point 02 購入価格の90%を超える借り入れは、審査のハードルが上がって希望額を借りにくくなる。
Point 03 頭金が多いと低い金利で借りられたり、保証料が安くなる場合もある。
【注目キーワード】貯蓄の重要性
頭金ゼロ、ということは貯蓄ができない家計体質ともいえる。上昇する教育費や、年金制度などへの不安を考えると、貯蓄とその運用は必要不可欠。それができないまま住宅ローンの返済を始めると教育費や老後資金が準備できず家計が破綻するリスクが高いので注意。
西澤 京子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
菊地 則夫
税理士法人スマートシンク代表