日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は焦点をあてるのは「子供の肥満率」。大人の肥満が問題視されていますが、子供の肥満はどのような状況なのでしょうか。

子供の成長…親世代の頃と比べると

文部科学省では、幼稚園から高等学校など、文部科学大臣があらかじめ指定する学校に在籍する満5歳から17歳(4月1日現在)までの子供を対象に『学校保健統計調査』を行っています。

 

令和2年度は新型コロナウイルス感染拡大のため、十分なデータが得られなかったとしていますので、令和元年度調査をもとに子供たちについて見ていきましょう。

 

小学校1年である6歳男子の身長は116.5cm、体重21.4kg 女子は115.6cm、20.9kg。高校3年生である17歳男子の身長は170.6cm、体重は62.5kg 女子の身長は157.9kg、体重は53.0kg。

 

平成13年度生まれの17歳の身長の推移に注目すると、男子は11~12歳時の発育量が著しく、特に11歳時に最大の発育量を示しているとしています。一方、女子では、9~10歳時の発育量が著しく、特に10歳時に最大の発育量を示しています。

 

最大の発育量を示す時期は、親世代と比較すると1歳ほど早くなっているとしていますが、最大の発育量を示す年齢が、女子のほうが男子に比べ1歳ほど早くなっているのは、以前と変わりません。

 

ちなみに最も古いデータである明治33年度(1900年度)17歳男子の平均身長は157.9cm。160cmを超えたのは大正5年度(1916年度)。いまから105年ほど前のこと。戦後初めの調査となった昭和23年度(1948年度)は160.6cm。170cmを超えたのは、今から39年前の昭和57年度(1982年度)。そこから日本人男子は、発育時期の差はあれど、身長に大きな変化は見られません。

 

一方17歳女子は、明治33年度に147.0cm。150cmを超えたのは大正13年度(1938年度)。戦後の昭和23年度は152.1cmで、155cmを超えたのは昭和41年度(1966年度)。昭和55年度(1980年度)には157.0cmに達していますので、日本人女子も、この40年あまり、発育時期の差はあれど、身長に大きな変化は見られません。

 

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