2025年には、日本の中小企業の約半分にあたる127万社が「後継者不在」になると予想されており、「事業承継」や「M&A(企業の合併と買収)」による対策が急がれています。今回は、M&Aで会社を売却したときに仲介会社に支払う費用について解説します。※本連載は、植木康彦氏、髙井章光氏、榑林一典氏、宇野俊英氏、上原久和氏の共著『ゼロからわかる事業承継・M&A90問90答』(税務研究会出版局)より一部を抜粋・再編集したものです。

M&A仲介会社に支払う成果報酬は「売却額の1~5%」

Q. M&Aでかかる費用及び最終的な手取額のイメージを教えてください。

 

A. M&Aでかかる主な費用は、専門家(仲介会社等)に支払う手数料、対応する自社従業員の人件費、税金費用等があります。

 

手取額を増加させるための方法は、①譲渡代金(キャッシュイン)の値上げ及び②費用の削減の2つの側面から検討する必要があります。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

1.M&Aでかかる主な費用の内容

M&Aでかかる主な費用には、専門家(仲介会社等)に支払う手数料や対応する自社従業員の人件費、譲渡益に対して課される税金費用等があります。

 

専門家(仲介会社等)に支払う手数料は、提供を受けるサービスに応じて変動するため、M&Aの規模やコストパフォーマンスを考慮し、どのような仲介会社にどの程度の範囲の業務を依頼するかを検討することが重要です。

 

M&Aに不慣れな場合には、全般的なサポートを受けることで、対応する自社従業員の人件費を削減でき、結果として全体の費用を抑えることができる可能性がある点も考慮する必要があります。

 

また、譲渡益に対する税金費用の負担額によっても手取額が減少することから、適切なタックスプランニングを検討することが非常に重要と言えます。

 

2.具体的な費用の目安(仲介会社)

仲介会社の費用相場は、取引金額や提供を受けるサービスの範囲で大きく変動することから、一概にいくらと言えるものではありません。そのため、どのような仲介会社を利用するかを検討する上で、仲介会社の一般的な費目と料金形態を把握する必要があります。

 

 

着手金と中間金は、M&Aが成立しなかった場合でも返金されない費用となります。

 

「着手金+成功報酬」「中間金+成功報酬」「成功報酬のみ」等、仲介会社によって料金形態及び提供サービスの範囲は様々です。

 

手厚いサービスを受ける場合には、仲介会社でも公認会計士等の専門家に対する報酬が発生するため、着手金や中間金が必要となるケースもありますし、これらのサービスをオプションとして追加できる仲介会社もあります。

 

また、どの仲介会社でも生じることですが一般的な成功報酬の割合は、売買代金に応じて変動するため一概には言えませんが、多くの仲介会社が採用するレーマン方式では5億円以下の場合、売買金額の5%となります。

 

*M&A取引における報酬体系のことで、移動した資産価格に対して一定の割合を乗じて算出する。

 

 

仲介会社によって得意とする業種や対応している地域、提供業務のタイプ(仲介型orアドバイザリー型)が異なりますので、受けたいサービスの費用対効果を考慮し、自社に合ったM&A仲介会社を選ぶことが重要です。

 

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ゼロからわかる事業承継・M&A90問90答

ゼロからわかる事業承継・M&A90問90答

植木 康彦、髙井 章光、榑林 一典、宇野 俊英、上原 久和

税務研究会出版局

●本書は、事業承継時に想定される税務、法務、M&Aなどに関して、それぞれの分野の専門家が実務上起こりうる問題点を踏まえてQ&A形式でわかりやすく解説しています。 ●本書の特徴は、以下があげられます。 ・ベーシックな…

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