軍用地の好立地の条件は、「返還予定がない米軍施設」
2013年4月、日米両政府は「沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画」に合意しました。沖縄県内で人口の多い、嘉手納飛行場以南にある米軍6基地の各施設を再編統合するという内容です。
軍用地投資の肝は長期運用にあります。軍用地を持っていれば、軍用地料は毎年値上がりするので、購入価格に対する利回りが上がり続けます。これは、他の不動産にはあり得ないことです。
つまり、軍用地の利益を最大限に享受するには、返還予定がない基地を選ぶのが正解ということになります。
沖縄本島中部で嘉手納飛行場以北の米軍基地、所在地でいうと、沖縄市、嘉手納町、読谷村、うるま市が好立地であるということができます。
軍用地の価格を決める「倍率」は、現状返還予定がない嘉手納飛行場などの米軍基地ほど高くなる傾向にあります。しかし、ここ最近、返還予定のある牧港補給地区などの米軍基地の倍率が、再開発で地価がアップすることを見込まれて急上昇。
今では、嘉手納飛行場より牧港補給地区の倍率が高くなって、価格が高騰しています。筆者は10年以上前から軍用地投資を行っていますが、ここ最近の返還予定基地の価格の高騰は異常ともいえると思っています。
嘉手納飛行場と牧港補給地区の金融機関による担保評価は同じです。したがって、同じ担保評価なら嘉手納飛行場を購入するほうが割安ということができます。
軍用地料の値上がり率の高い「宅地見込み地」も狙い目
次に、「軍用地料の値上がり率の高い“宅地見込み地”」についてです。宅地見込み地とは、農地地域、林地地域などから宅地地域へと転換しつつある地域にあって、宅地への転用が法律的にも実態的にも可能な土地をいいます。
現況が山林でも、近隣地域に住宅が建ち、住宅の建設に適した土地であれば、宅地見込み地となるのです。つまり、宅地見込み地は将来的に宅地となる可能性が高く、土地の評価も上がることが容易に想像できます。
土地連の会員組織である地主会に加入すると、地主会から米軍基地の軍用地単価一覧表が郵送されてきます。そこには、宅地、雑種地、農地、山林などの地目ごとに分類された単価が記載されています。しかも、前年度と比較して、何%上昇したのか一目で分かるようになっています。
施設・所在地別単価一覧表をご覧ください。
筆者が所有している沖縄市内の嘉手納弾薬庫地区の宅地見込み地の1㎡当たりの単価は、2019年度1170.18円から2020年度1184.11円と1.19%の上昇。
一方、宅地は1763.38円から1769.38円と0.34%の上昇で、宅地見込み地の上昇率に比べると約4分の1しかありません。
また、同じ沖縄市内の嘉手納飛行場の宅地見込み地でも、1㎡当たりの単価が1625.88円から1641.4円と0.95%の上昇しているのに対し、宅地は1982.76円から1989.5円と0.34%の上昇。
やはり宅地見込み地の上昇率に比べると約3分の1しかありません。宅地見込み地と宅地を比べると、地料の1㎡当たりの単価そのものは宅地のほうが高いものの、上昇率は宅地見込み地のほうが高いことが一目瞭然です。
上昇率が高ければ高いほど、利回りは上がっていくので、「軍用地料の値上がり率が高い宅地見込み地」は狙い目なのです。
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