「ファンド・オブ・ファンズ」とは、複数の投資信託をパッケージにした投資信託のことで、1つのファンドに投資することで実質的に複数の投資信託に分散投資できます。今回は、この「ファンド・オブ・ファンズ」の長所と短所について解説します。※本連載は、GCIアセット・マネジメント代表取締役CEOの山内英貴氏の著書『オルタナティブ投資入門―ヘッジファンドのすべて』(東洋経済新報社)より一部を抜粋・再編集したものです。

「ファンド・オブ・ファンズ」の長所4つ

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ファンド・オブ・ファンズの長所のひとつは、ポートフォリオを多様化することによる分散効果の獲得である。

 

分散効果とは、リスク調整後リターンの向上であり、運用効率の改善である。市場環境に左右されない絶対リターンを求めるヘッジファンドも、常に狙い通りの成果を享受し続けることは容易ではない。従来型の伝統的投資スタイル同様に、スタイル分散・投資対象分散は、ヘッジファンド投資においても有効である。

 

第2の長所は、単独では容易でないシングル・ファンドの選定、デュー・デリジェンス、ポートフォリオの構築、投資後のモニタリングという一連のヘッジファンド投資プロセスを、投資家が一定のコストを払って、専門家にアウトソースできることにある。

 

投資家のために、数多くのシングル・ヘッジファンドのユニバースからヘッジファンドによるポートフォリオを構築し、運用モニタリングを行う専門家をゲートキーパーと総称する。日本では、ファンド・オブ・ファンズ・マネジャーをゲートキーパーと呼ぶこともある。

 

※ヘッジファンド投資を行う投資家のために、個別ファンドを評価し、ポートフォリオ組成を行う専門家。

 

第3の長所は、キャパシティの制約から“一見の投資家”による資金投資を制限している、クローズ済の優良マネジャーに対する投資枠を確保できることがある点である。有力ファンド・オブ・ファンズ・マネジャーは、その多年にわたる投資家としてのリレーションシップにより優良マネジャーからも一目置かれる場合が少なくない。

 

そのようなヘッジファンド業界の至宝ともいえる一部のマネジャーに、いきなりアプローチしても門戸は開放されないのだが、ファンド・オブ・ファンズというビークルを通すことによって、アロケートする道が拓かれる場合もある。ファンド・オブ・ファンズ・マネジャーが、どの程度クローズ済ファンドをポートフォリオに入れているかということも、ひとつの評価基準である。

 

第4の長所は、小口資金でも分散効果が得られることである。最低投資金額の大きなヘッジファンドで最適ポートフォリオを構築するには大きな資金が必要だが、ファンド・オブ・ファンズを利用すればその問題は解決できる。

 

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オルタナティブ投資入門―ヘッジファンドのすべて

オルタナティブ投資入門―ヘッジファンドのすべて

山内 英貴

東洋経済新報社

リーマンショック後も拡大し続ける最強の金融技術と投資戦略のなか、ヘッジファンドを中心としたオルタナティブ投資をめぐる環境は激変。 投資の基本から最新の知識、最先端の投資テクニックまでを解説した、役に立つ一冊!

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