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故意に隠した財産には高い重加算税が…
【相続財産2億円のCさんの場合】
Cさんの相続人は、妻・長女・次女・長男の4人。税務調査の対象となったのは、大量に残された銀行口座でした。それはすべてCさんの次女の夫で、銀行員のDさんが関係しているものでした。全国各地を転勤で回ったDさんにとって、新しく赴任した支店の営業エリアで新規口座を獲得するのは、大変重要なことでした。そこで資産家のCさんを頼りにしたのです。
当時はまだ現在のように口座開設の際の本人確認など、あまり厳しくない時代でした。Cさんはかわいい娘のために、娘婿の頼みを快く聞き入れ、自分だけでなく家族名義の口座をいくつも開設しました。しかしそのことを知っていたのは、Cさん本人と次女、それに次女の夫だけ。妻にすら知らせず、すべて秘密裏に処理してきたのです。
Cさんが亡くなって相続が発生したときも、次女は本当のことをいおうとしませんでした。自分の夫が父親に便宜を図ってもらっていたことをほかの家族に知られたくなかったのです。しかし、どんなに隠そうとしても、隠し通せるものではありません。
銀行に調査が入って、事実は明るみに出てしまいました。Cさんが残した預金の申告漏れとなった金額は、全部で600万円あることがわかりました。
これに対する追加の税金は、本税・加算税・延滞税合わせて100万円ほど。なお、このケースでは「故意に隠した」という事実があったため、通常よりも税率の高い重加算税が課されました。
次女は「絶対にほかの家族に知られたくない。私が全額払います」と言い張りましたが、それはかないませんでした。なぜなら、加算税と延滞税の通知は、相続人全員の自宅に送られることになっているためです。すぐにほかの家族の知るところとなり、大騒ぎになりました。
次女が自分の過失を認め、追加の税金を全部負担したため、金銭面でほかの家族に迷惑をかけることはありませんでしたが、母親からは「お父さんは水くさい。私にまで内緒にするなんて」といわれ、きょうだいたちからは「あなたばかり便宜を図ってもらって」と突き上げられ、家族間の関係がぎくしゃくしてしまったといいます。
隠し事は必ず見抜くのがプロの調査官
いかがでしょうか。申告漏れによる追徴税額で、ほかの家族にも迷惑がおよぶことまでは想像もしなかったことでしょう。この事例でもわかるように、税務調査によって追加の税金が発生することで生じる問題は、金銭面に限ったことではありません。良好だと思っていた家族関係にひびが入ったり、気まずくなったりすることが多いのです。
特にきょうだいのうちの誰かが、亡くなった親御さんに特別に便宜を図ってもらっていたということが後で発覚すると、ほかのきょうだいは不快に感じ、間違いなく関係は悪くなります。
どんなにその事実をひた隠しにしようとしても、相手はプロの調査官です。不明点を明確にして、少しでも多くの税金を徴収するのが彼らの仕事なのですから、あるものをなかったように見せかけようとしても、必ず見抜かれてしまいます。
税務調査が入って初めて発覚し、揚げ句のはてにほかのきょうだいに金銭面で迷惑をかけるくらいなら、最初から「実はみんなに黙っていたことがあるのだけど……」と、打ち明けてしまうほうがどんなにいいか。その場はちょっと気まずくても、遺恨が生じることは避けられるのではないでしょうか。
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