正社員になれないから…全国で240万人
厚生労働省『労働力調査(詳細集計)2020年(令和2年)平均結果』によると、正規の職員・従業員数は3529万人。前年比35万人増で、6年連続の増加となりました。一方で非正規の職員・従業員数は2090万人。前年比75万人の減少で、11年ぶりの減少となりました。
働き方の多様化が進み、非正規雇用者の増加が続いていましたが、ここにきて正規雇用者の採用が増加しています。
近年の非正規雇用者増加の主役は高齢者でした。非正規雇用者の割合は全体では37.2%ですが、25歳以降、年齢が上がるごとに割合は増えていき、65歳以上では76.5%に達します。
15~24歳 49.2%
25~34歳 23.5%
35~44歳 27.6%
45~54歳 31.3%
55~64歳 45.0%
65歳以上 76.5%
65歳以上の非正規雇用者の割合の推移を見ていくと、2010年に68.9%でしたが、徐々に上がり2019年には77.3%に達しています。定年後も働き続けることを選択している人が増え続けているためと考えられます。
人生100年時代と言われ、平均寿命も伸び続けています。定年後、20年近くをどう生きるかと考えた時、体の動くうちは働きたい、と考える人は多いでしょうし、年金プラスαがあればより充実した生活が送れるわけですから、高齢の非正規雇用者の増加は当然の結果だといえるでしょう。
非正規雇用で働く理由を尋ねたところ、最も多いのが「自分の都合のよい時間に働きたいから」が最も多く、31.0%。働き方改革が進み、多様化しているなか、積極的に非正規雇用を選択する人が多いことがうかがえます。しかし「正規の職員・従業員の仕事がないから」という消極的な理由が11.5%。数にして240万人の人が、「正社員として働きたいけど……」と思いながらも願いが叶っていません。
自分の都合のよい時間に働きたいから
31.0%
家事の補助・学費等を得たいから
19.8%
家事・育児・介護等と両立しやすいから
12.0%
通勤時間が短いから
4.8%
専門的な技能等を活かせるから
8.0%
正規の職員・従業員の仕事がないから
11.5%
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