コロナショック脱却に向け各国が未曽有の金融緩和や財政出動を行っています。そんななか、新たな懸念が市場に渦巻いていることをご存じでしょうか。記憶に新しいのはバイデン政権の経済対策に一石を投じたサマーズ米国元財務長官。「このままではインフレ圧力を形成しかねない」と政府の財政政策を糾弾しました。…お金のプロが見据える「アフターコロナの資産防衛」とは一体? 実際に寄せられた相談をもとに、株式会社アレース・ファミリーオフィス代表取締役の江幡吉昭氏が解説します。

動き出したお金持ちたちはどんなことをしている?

東海地方に住むある上場企業オーナーはいいます。

 

 

「上場している自分の株は売れないけど、名古屋や東京に持っているビルや資産運用の株などはすべて2018年から2020年にかけて売ってしまったよ。今後インフレが起きるかどうかは別として、この2020年の動きはバブルでしょう。いったん、全部キャッシュに戻して、暴落を待つよ。東京オリンピックが開催されなければ、あらゆるリスク資産が調整するだろうし、今は買うタイミングを見計らっているね」

 

一般的に、お金持ちたちはこう投資をします。100あったら、株に30、不動産に40、金などその他資産に30、などという具合です。そこからさらに日本の不動産に50、マレーシアやフィリピンなどアジア地域の不動産に10、アメリカ不動産に10…とジャンルごとでも細分化していきます。

 

そうするとどこかで失敗してもほかの不動産で何倍にもなれば元が取れるというわけです。未公開株投資も同じ理屈です。10社に投資して1社でも上場すれば御の字ということです。

 

ですが一般人だとそうはいきません。1つの投資先の10万円が倍になってもたかが知れていますが、1億円の投資が倍になれば、それだけで数年働かないで暮らしていけます、この1つの投資先に投資できる規模の違いがお金持ちのお金持ちたる所以でしょう。

 

また、金利の上昇に備えているお金持ちもいます。東急線沿線の東京在住の大地主Aさんは自宅、ビル、マンション、駐車場等数十億円にわたる物件を保有しています。もちろん借入れを元に購入している物件もありますが、いま全期間変動の借入れから徐々に固定金利の借入れに変えているのです。

 

彼はこういいます。

 

「万が一ギリシャのようになったらせっかくの先祖代々の資産もなくなってしまうかもしれません。そこでリスクヘッジとして銀行借入に関しては、変動から固定金利に変えています。固定にしたといっても0コンマ数パーセントしか金利が上がりませんし、多少の負担増も保険料だと思って割り切っています」

 

今、コロナ禍の緊急事態の真っ最中なので、筆者がインフレの話をするのはナンセンスかもしれません。たとえるなら、「いま、火事(コロナ)で家が焼けています。そこで消防車(国家)が水(財政出動や金融緩和のこと)を掛けています。その消防車(国家)に対して、家が水浸し(インフレ)になるのが心配なので、放水するのはちょっと待ってくれ」といっているようなものです。しかし、自分が築き上げた資産(ここでは現金)の価値が下落するというリスクはヘッジしたいと皆さん思うのではないでしょうか。

 

筆者としてはハイパーインフレになるかならないは別として、お金の価値の下落・インフレに伴い2%の物価目標や長期金利を国家が制御できない可能性があるかもしれない、という「リスク」に備えるべきではないかと考えているのです。

 

さて、それではインフレ対策として、具体的には何をすればいいのでしょうか? お金の価値が減価していきますので、お金をモノに変える必要があります。インフレ対策として購入されるモノの代表格はゴールドです。また意外なところでは今後ビットコインも第二のゴールドとしてのリスクヘッジの手段となるのではないかと考えています。

 

ビットコインが過去最高値の5万ドルを超えたのも記憶に新しいですが、それもリスクヘッジ資産として資金が流入している証左なのではないかと考えています。

 

借入れ金利も変動金利から固定金利にすることもリスクヘッジとしては大事でしょう。ほかにも様々な手法でインフレに備えることが可能です。次回はさまざまインフレ対策や、もう一つのインフレが起きる理由に関して話ができればと考えています。

 

江幡 吉昭

株式会社アレース・ファミリーオフィス代表取締役

一般社団法人 相続終活専門協会理事

 

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