日本でどれくらい地震が起きているのか?
日本で暮らしている以上、地震と無関係ではいられないのは、誰もが覚悟しているところ。ところで実際にこの日本では、どれくらいの地震が起きているのでしょうか。
気象庁「震度データベース検索」によると、記録の残っている1919年からの震度1以上の地震の発生は[図表1]の通り。1960年代が突出しているのは、1965年から5年半に渡り起きた「松代群発地震」の影響が大きいと推測されます。松代群発地震は5つの活動期に分けられる群発地震で、最大震度は5でありながら1日に600回を超える有感地震が記録されるなど、世界的に見ても珍しい地震でした。
過去10年間でみてみると、「東日本大震災」が起きた2011年、「熊本地震」が起きた2016年は、地震回数が突出しています(図表2)。
昨年、震度1以上の地震は1714回。最大震度は3月に石川県能登地方で発生した度5強でした。また震度5弱は、6月に1回、9月に1回、11月に1回、12月に3回、計6回、発生しています(図表3)。
地震回数はそのときどきで大きく違いますが、毎日、日本のどこかで地震が起きているわけですから、やはり日々の生活の中で地震のことを考えずにはいられないでしょう。近年は度重なる災害から、各市区町村でハザードマップを作成。地震についても、実際にどれくらいの被害が予想されるのか確認することができます。日々の防災に役に立てたいものです。
東京都内で地震に最も弱い地域はどこ?
東京都の場合、条例に基づき、地震に関する地域危険度測定調査を行い、結果を公表しています。だいたい5年ごとに調査は行われ、2018年で8回を数えています。調査では、都内の市街化区域の5,177町丁目について、地震に関する危険性を「建物倒壊危険度*1」「火災危険度*2」「災害時活動困難度*3」に分けて測定。「総合危険度*4」を公表しています。
*1「建物倒壊危険度」建物倒壊の危険性
*2「火災危険度」火災の発生による延焼の危険性
*3「災害時活動困難度」道路の整備状況による災害時の活動の困難さ
*4「総合危険度」建物倒壊危険度、火災危険度に災害時活動困難度を加味して総合化
それによると、都内5117町丁目で最も「地震総合危険度」が高いと評価されているのが、「荒川区町屋4丁目」。東京メトロ千代田線「町屋」駅から徒歩5分ほどの地域で、狭い路地に木造住宅が密集するエリアです。地震の際の揺れが増幅されやすい「沖積低地4」の地盤に分類される地域で、「建物倒壊危険度」は8位、「火災危険度」は6位、「災害時活動困難度」は124位にランクイン。「総合危険度」1位となりました(図表4)。
ちなみに「建物倒壊度」の1位は、「京成曳舟」駅と「小村井」駅の間に広がる「墨田区京島2丁目」。「火災危険度」の1位は「北千住」駅が最寄りで荒川からもほど近い「足立区千住柳町」。「災害時活動困難度」の1位は「高尾駅」からさらに山間部へ行った「八王子市裏高尾町」でした。
これはあくまでも相対的な評価なので、実際に地震が起きた時に、評価が高いから被害が少なくなる、評価が低いから被害が多くなるとは言い切れません。ただ今後の地震対策に役立てることはできる、というのは確かなので、参考にしてみてはどうでしょうか。
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