日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点を当てるのは、「相続」。お金持ちだけが関係することと思われがちな相続ですが、人が亡くなれば必ず相続は発生しますので、誰もが関係する身近な問題です。

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課税価格ごとにみていきます。「遺産が5000万~1億円」という相続に出くわした相続人が最も多く、全体の45%強。次に多いのが「遺産が1億~2億円」というパターンが24%弱。次いで「遺産が5000万円以下」というパターンで19%弱。相続税申告をした相続人のうち9割弱が「遺産2億円以下」というパターンになります。

 

一方で、「遺産が100億円超」と、一般人の想像を超える相続に遭遇した人は2018年度に43人。課税価格が3397億円、納付額が1125億円ということから、この層は1人当たり79億円の遺産に26億円の相続税という計算になります(図表2)。

 

出所:国税庁 ※平成30年度
[図表2]課税価格階級別相続税の実態 出所:国税庁
※平成30年度

 

相続税の申告状況を紐解いていくと、少々、浮世離れした世界がみえてきました。「やっぱり相続は関係ない」と思う人もいるでしょう。しかし突然、思いも寄らぬ相続が降りかかる可能性がゼロではありませんので、この年末年始、まずは身近なところで話し合ってみてはいかがでしょうか。

 

 

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