多くの個人投資家が、一点狙いの売買を行います。行動の基となった予測に固執し、「この予測が当たらないと困るんだよ」と自分自身を追い込みがちです。しかし、言うまでもありませんが「予測」は当たったり外れたりするもの。外れたときは、未来を見据えて「最善の一手」を打つことが重要です。上がり下がりに一喜一憂することなく、冷静に判断しなくてはいけません。ここでは値動きの傾向を機械的に判断する手法である「中源線」を解説します。※本記事は、林知之の著書『中源線建玉法 基本と応用』(林投資研究所)より一部を抜粋、再編集したものです。

「値動きの傾向」を機械的に判断する手法

中源線は、値動きの傾向を機械的に判断する手法です。しかし、プレーヤーなら誰もが持ち合わせている、生身の人間ならではの「感覚」的なものを残しているのが大きな特徴です。いや、むしろ、「感覚をそのまま数式に落とし込んだ」と言うべきかもしれません。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

コンピュータが発達した現代ならば、「儲かる数式が見つかれば、それを機械的に繰り返せばいい」といった発想もあるでしょう。

 

そもそも、自らの相場哲学とか、個人的なこだわりなど全くない、という姿勢ですが、大多数の人が己の都合の売買で行き詰まるなか、こういったアプローチで成功している人がいるのも事実です。

 

しかし通常は、感覚的に納得できないものを実行することなどできません。学校の勉強で、「なんの役に立つんだろう?」と疑問を感じた教科は、テストで及第点を取るのに一苦労だったり、楽しくなかったりで、内容など頭に残っていないはずです。

 

信頼できる医師からの提案でも、正体不明の薬を飲むのは抵抗があるでしょう。ダイエットが続かないのも、出会った方法についてよく調べたり、本気で納得した状態にならないからです。

 

しかし中源線は、シンプルな終値の折れ線チャートを観察した生身の人間が、ごく自然な流れで思いついたことをルール化しているだけなので、熟練したプレーヤーのこだわりが詰まっていると感心するほど、よく仕上がっているのです。

 

中源線は、机上の空論に偏ることもなく、いたずらに条件を重ね合わせるムリな試みも一切ありません。実にシンプルで、合理的だと思えるルールが定められているのです。

 

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プロが教える株式投資 中源線建玉法 基本と応用

プロが教える株式投資 中源線建玉法 基本と応用

林 知之

林投資研究所

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