■11月の金融市場は、米大統領選において民主党のバイデン候補が勝利し、11月後半には政権移行手続きが開始されたことや、新型コロナワクチンの開発進展報道などが好感され、リスク選好の動きが強まりました。社債やリート市場は総じて堅調で、利回りおよび配当利回りが低下しました。また、株式は米国株式市場に牽引されて上昇し、株式の配当利回りは低下しました。
■主要国の国債利回りはまちまちな動きとなりました。米国では、10月に追加経済対策への期待感などを受けて大幅に上昇した国債利回りは、11月は小幅ながら低下しました。また、豪州では新型コロナに関わる経済活動制限が緩和されつつあることなどから景気回復期待が高まったことなどを受けて、国債利回りは上昇しました。欧州では、新型コロナの感染拡大による景気後退懸念は依然燻っているものの、ワクチン開発期待などから国債利回りは小幅の上昇となりました。
■足元のワクチン開発の動向にも左右されますが、各国の緩和的な金融政策や財政支出による緩やかな景気回復が期待される環境下、高利回り資産の他、リスク性資産への資金流入も当面続くと予想されます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『主要な資産の利回り比較(2020年11月)』を参照)。
(2020年12月10日)
関連マーケットレポート
2020年12月4日 投資環境の見通し
2020年11月11日 相対的に利回りの高い資産へ資金が流入