「相続争いなんてテレビの中の話、うちには関係ない……」と思っている人こそ、実は多大な「争族」リスクを抱えています。そこで本記事では、書籍『ドロ沼相続の出口』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、一般家庭で起こりうる相続争いについて解説します。

「これからお金どうしよう」父の死後に衝撃事実が判明

相続争いは、被相続人の資産が少ないどころか、むしろマイナスだったと言える場合にも発生することがあります。

 

マンションや一戸建てを購入するとき、ほとんどの人は、頭金を数百万円から数千万円用意して、残りは銀行等の金融機関から住宅ローンを借りるはずです。その額は、通常、数千万円単位になるでしょう。

 

そのため、住宅ローンを背負っている状態で、しかも、他に見るべき資産もないような家では、「自宅はあるがたんまりローンが残っているから、全体で見れば資産はマイナスだ」と思い込んでいるのが一般的です。

 

ところが、このような家庭を、被相続人がなくなったあと、誰もが思っていなかったような成り行きが待ち受けていることがあるのです。

 

たとえば葬式のあと、個人を偲びつつ、残された家族が「お父さんは、よく『住宅ローンを払うのは本当に大変だ』とぼやいていたね」「これからは私たちが、代わりに支払っていかないと……」などという会話を交わしていたとしましょう。

 

そこに銀行から、突然「住宅ローンはなくなりました」などという知らせがきたら、どんなに驚くでしょうか。そして、続いてローンが消滅した理由を教えられたときに、それまで忘却の彼方にあったある重要な事実が脳裏に蘇ってくるはずです。

 

故人が「団信」に入っていたことを。

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    眞鍋 淳也

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