子どもの絵本選びにおいて、子ども(本人)が欲しがる絵本を買い与えている、という人は少なくありません。しかし、ときには大人が選んだ本を与えることも重要なのだといいます。今回は、書籍『子供の脳を刺激し、将来の選択肢を増やす「七田式」究極の読み聞かせ』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、子どもの興味の幅を広げる「絵本選び」のコツを解説します。また、著者オススメの絵本も紹介します。

「絵本を選ぶ人」が変われば、子どもの世界も広がる

読み聞かせを続けていると、子どももだんだんお気に入りの本が出てきます。基本的にはお子さんが「これ読んで」という本を読んであげればいいのですが、1冊は、親でも、おじいちゃん、おばあちゃんでも、本人ではなく誰か違う人が選んだ本を入れてください。もし3冊読むのであれば、2冊は子どもが選ぶ本、1冊は大人が選ぶ本です。

 

絵本には、子どもの世界を広げる、という役割があります。特に1人で移動できない小さい子どもの行動範囲はかなり狭く、家と園との往復では、世界のいろいろな情報に触れることはできません。

 

せっかく想像力が豊かな時期ですから、子どもの興味、関心を思い切り広げるような本を、大人が選んであげましょう。子どもが絶対に持ってこない本、お子さんにとって新ジャンルの本を読んであげてください。絵本選びも、できるだけ複数の大人がかかわると、さらにバリエーションが広がります。

新ジャンルの絵本や図鑑は、知らない世界への入り口

例えば、ママとパパでも絵本の選び方には違いがあります。どちらかというとママは、「絵本をきっかけに○を覚えてほしい」「この本の主人公みたいにやさしい子になってほしい」など目的を持って絵本を選ぶ傾向がありますが、パパは自分自身がおもしろいと思えるようなジャンルのユニークな絵本を選ぶことが多いのです。

 

おじいちゃん、おばあちゃんなら、ママやパパが忘れている懐かしい絵本を選んでくれるかもしれません。

 

私が選んだなかで、子どもが興味を示したのは、星座の本でした。「そんな世界があるんだ!」と娘は驚いたようです。本をきっかけに星座の物語に興味を持った娘を連れて、その後一緒にプラネタリウムにも行きました。このように新ジャンルの絵本や図鑑は、知らない世界への入り口になります。

 

もちろん、選んだ本が「空振り」に終わることもあります。上の子は興味を持っても、下の子はさっぱり……ということもありました。ただ「せっかく買ったのに」とあまりがっかりする必要はありません。年齢が上がるにつれ、新たにその本に興味が出てくるということもあるからです。

「その知識」に出合うのに適した時期がある

子どもにより、その知識に出合うのに適した時期があります。「去年は全然興味がなかったけど、今年はやけに楽しそうに聞いているな」ということもありました。一度興味を持たなかったからといって、これから先も興味を持たないということではないのです。ですから、タイミングをうかがって「そろそろどうかな?」とあらためて読んでみるのもいいでしょう。お子さんの成長を確かめるきっかけになるかもしれません。

 

きょうだいがいらっしゃるなら、それぞれが好きな本を選ぶようにするだけで、興味の幅を広げることができます。

 

それぞれが好きな本を選ばせることで…(画像はイメージです/PIXTA)
それぞれが好きな本を選ばせることで…(画像はイメージです/PIXTA)

 

わが家では2歳離れたお姉ちゃんと弟を一緒に、同じ時期に読み聞かせを行っていましたから、お互いに相手の本が読まれている間は、たとえ興味がなくてもじっと黙って聞いていなければなりませんでした。

 

特に年長さんや小学生ぐらいになってくると、お姉ちゃんはどうしても女の子の好きそうな本を持ってきますから、弟はそれを我慢して聞いていたはずです。プリンセスものなど、やはり男の子は飽きてしまいますよね。

 

ただそれは、自分では選ばない本に出合い、知識や感性の幅を広げることにつながったのではないかと思います。もちろん姉のほうも同じです。

 

今回は、子どもの知識の幅を広げることに適した、「好奇心をぐんぐん引き出す絵本」を5冊ご紹介します。

 

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子どもの脳を刺激し、将来の選択肢を増やす「七田式」究極の読み聞かせ

子どもの脳を刺激し、将来の選択肢を増やす「七田式」究極の読み聞かせ

七田 厚

幻冬舎メディアコンサルティング

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