子どもが喜ぶ絵本の三要素は「音・光・動き」
赤ちゃん期など絵本デビューのころに選ぶものは、ストーリーはなくてもかまいません。最初の目的は「絵本は楽しい」という感情を持たせることだからです。ですから、絵本は「おもちゃみたいに楽しめるもの」という感覚を子どもに持たせることができれば成功です。
子どもが喜ぶおもちゃの3要素は、「音・光・動き」です。音がして、光って、動くものに小さい子どもは興味を示します。ですから、「しかけ絵本」「おもちゃ絵本」「ポップアップ絵本」などがいいでしょう。
しかけを動かすと鳥が鳴いたり、小さな電気が光ったり、目がキョロキョロ動いたり。次のページをめくると、大きな絵が広がるものなどもいいですね。
また、触覚を刺激する絵本も人気です。ひよこの絵が描いてあるところを触るとふわふわする、緑のワニを触るとゴツゴツするなど。この時期はおもちゃとの境があいまいでもかまいません。赤ちゃんが楽しければ、それでいいのです。
「オノマトペ」は子どもに喜ばれる
また、「オノマトペ」の本もオススメです。オノマトペとは擬音語や擬態語の総称です。擬音語は、ワンワン、ニャーニャーなど動物の鳴き声や、ゲラゲラ、エーンエーンなどの人の声を表したもの。擬態語は、キラキラ、ツルツルなどものの状態を表したり、ドキドキ、ワクワクなど人の気持ちを表したりする言葉です。これらの言葉をふんだんに使ったオノマトペ絵本は、音自体はしなくても、読むとリズムがあります。
「ころころ」「ぴょんぴょん」「もこもこ」の繰り返しなど、赤ちゃんはとても喜びます。
あるお母さんが「うちの子に何度も読まされているのはこの本です」と言って見せてくれたのは、最初から最後までただボールがころころと転がるだけの絵本でした。親にしてみると「ストーリーもない本なのになぜ?」と思うのですが、このように同じ音が繰り返される絵本が、赤ちゃんは楽しくてたまりません。読むときは赤ちゃんと一緒になって、言葉のリズムを楽しんでください。
時期によって、反応しやすい色が変わる
1~2カ月の子どもが集中してよく見るのは、白と黒の市松模様や、白地に黒丸などの模様です。本能的におっぱいにつながる色の明暗が、最初に認識できるようになるのかもしれません。
もう少し大きくなってくると、原色に反応するようになります。最初はコントラストの強い「赤、青、黄」の色の3原色。徐々に緑や紫なども見えるようになってきます。パステルカラーはもう少しあとになります。赤ちゃん絵本に原色のものが多いのはそのためです。
触ったり、なめたりしても大丈夫なように、ボードブックになっているものも多いので、赤ちゃん用の絵本を選ぶ際の目安となります。
では、著者オススメのおもちゃ絵本・参加型絵本をご紹介します。
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