今年のボジョレー地区は、ブドウの成熟が順調に進み、例年と比較しても品質は大変良いといわれていました。「2003年ヴィンテージのような偉大な年になる!」との予測もありましたが、実際、どうだったでしょうか。
新型コロナ感染拡大の第3波の到来で、予断を許さない状況が続いています。お酒ぐらいは贅沢に楽しみたい……そんな思いから、プチ贅沢な高級志向はこれからも続くと考えられます。
ビール、焼酎、ワイン…好きなお酒は地域それぞれ
頑張った自分へのご褒美として楽しまれているお酒(もちろん飲めない人もいますし、適量であることが絶対条件ですが)は、地域によってその楽しみ方は違います。その傾向を、総務省による「家計調査」(県庁所在地ランキング/2017~2019年平均)でみていきましょう。
家計調査では品目ごとに消費状況をまとめていますが、酒類に最もお金をかけているのは「秋田県秋田市」で5万5920円。「新潟県新潟市」「青森県青森市」「北海道札幌市」「岩手県盛岡市」と、トップ5までが5万円代となっています。さらに「山形県山形市」は8位、「宮城県仙台市」は9位、「福島県福島市」は12位と、北日本と東北地方はお酒の消費が多い傾向にあります(図表1)。
一方でお酒にお金をかけないのが、意外にも「沖縄県那覇市」で3万2315円。沖縄といえば泡盛が特産で独自の酒文化が浸透していますが、消費金額では最下位となりました。
ジャンルごとにみていきます。まず圧倒的に消費量の多いビール。消費量、消費金額ともに1番は「北海道札幌市」。「岩手県盛岡市」「秋田県秋田市」と、消費量、消費金額ともにトップ3を占めています。「ビールはあまり……」というのが、消費量、消費金額ともに「大分県大分市」。「山梨県甲府市」「岡山県岡山市」「福岡県福岡市」「宮崎県宮崎市」「奈良県奈良市」あたりも同様の傾向にあります(図表2)。
続いて酒類のなかでも消費が多い焼酎をみていくと、消費量、消費額ともに1位なのが「宮崎県宮崎市」。そのほか「青森県青森市」(消費量2位、消費額4位)、「鹿児島県鹿児島市」(消費量3位、消費金額2位)、「熊本県熊本市」(消費量4位、消費額3位)、「山口県山口市」(消費量5位、消費額5位)は、「お酒といえば焼酎」という傾向の強い地域です。鹿児島の芋焼酎など、名産にもなっているので納得の結果でしょう(図表3)。