日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、取り上げるのは「お酒」。ビール、焼酎、ワイン……とジャンルごとに消費状況をみていくと、地域によって異なる、お酒の好みがみえてきました。

コロナ禍でお酒の楽しみ方が変わった

コロナ禍で大きく変化した、私たちの生活。そのなかで最も変わったものの1つが飲み会ではないでしょうか。以前は飲食店で大人数の宴席というのも当たり前でしたが、いまではほとんど行われなくなりました。一方で、外で思いきりお酒を楽しめなくなった代わりに登場したのが「オンライン飲み会」。多くの人たちが、パソコンやスマートフォンを介して、友人たちとお酒を楽しんだのではないでしょうか。

 

Google Trendsによると、「飲み会」というキーワードは、過去5年間をみても、今年のゴールデンウィークあたりがピークを記録。「リモート」「Zoom」という言葉とともに急激に検索数を伸ばしています。

 

さらに「酒」というワードは、例年、忘年会シーズンに一番検索されますが、今年はゴールデンウィークあたりにひとつの山場を迎えています。新型コロナウイルスの現在の感染状況を考えると、忘年会シーズンの山場は、今年はないかもしれません。

 

そんなコロナ禍のなかで消費が伸びた酒類が、レディー・トゥ・ドリンクと呼ばれる、栓を開けてすぐに飲めるジャンル。アルコール分10%未満のチューハイやハイボール、カクテルなどが該当します。節約志向が高まるなか、手頃な価格で満足できると、ほかのカテゴリーからユーザーが流入したといわれています。

 

一方でクラフトビールや中高級ワインの需要も高まりました。外出が制限され、自宅で自粛しなければならない……そんな自分へのご褒美として、いつもより少し贅沢な気分が味わえるお酒が飲みたいというニーズが拡大しました。

 

そしてワインファンには1年に1度のお楽しみ、ボジョレーヌーボーの解禁が、先日、19日に行われました。ボジョレー・ヌーボーはフランスのブルゴーニュ地方にあるボジョレー地区で、その年に収穫された「ガメイ種」というぶどうから造られる新酒のこと。その解禁日は、毎年11月の第3木曜日午前0時と定められています。

 

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