子どもに本を読み聞かせする際、どんな本を読むか悩んでしまう保護者の方は少なくありません。しかし、書籍『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』(幻冬舎MC)の著者で、東京富士大学経営学部教授の鬼木一直氏によると、「何を読むか」より、もっと重要なことがあるのだといいます。

本を読むことが楽しい、という空間を作ることが重要

読み聞かせは、想像力や言語能力が高まり、感情が豊かになるといわれ、その効果は多くの専門家が高く評価しています。

 

実際に、読み聞かせ中の子どもの脳では、喜怒哀楽を生み出すとされる大脳辺縁系(へんえんけい)が活発に働いているという報告もあります。さらに、IQやストレス耐性が上がるとされる愛情ホルモンの分泌が活発になるともいわれています。

 

しかし、大事なのはどのような体勢で読むかなのです。

 

読み聞かせは「体勢」が重要(画像はイメージです/PIXTA)
読み聞かせは「体勢」が重要(画像はイメージです/PIXTA)

 

 

子どもは、本を読んでもらうことで多くの物事を想像します。その想像の深さが思考の広さに繋がっていきます。イメージを膨らませるためには、心地よさが求められます。お母さん、お父さんと顔がくっつくぐらいの距離感を作れる体勢、それが、膝の上なのです。

 

膝の上に座ることができる嬉しさと、本を読んでもらえる楽しさが同じ空間の中で実現できることが“本が好き”に繋がっていきます。同じ方向を向くことで、その世界を共有しやすいというメリットもあります。

 

もちろん、子どもが対面の方が紙芝居みたいでいいというのであれば、それでもいいと思います。大事なことは、子どもが心地よい体勢で読んであげることです。

 

また、子どもは好きな本を何度も読んでもらいたがります。親はいろいろな本を読んであげたいという気持ちになりますが、子どもの中ではイメージの膨らみ方が違っているケースが多いようです。

 

繰り返し読んであげるうちに、着眼点が変わってきます。短い時間で構いません。時間のあるときに少しだけ読んであげれば十分です。

 

【ここがポイント】

読み聞かせは、親と同じ空間を共有する大事な場所です。時にはなんで悪いことしたのかな? この後、どうなるのかな? と文間を一緒に考えるのも思考力を高める要素になります。

 

 

※本記事は連載『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』を再構成したものです。

 

 

鬼木 一直

東京富士大学

入試広報部入試部長、IR推進室長/教授

 

2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

 

デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方

デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方

鬼木 一直

幻冬舎メディアコンサルティング

親の小さな心がけで、子どもの未来は大きく変わる!前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力が身に付き子どもの可能性を最高に伸ばす家庭教育メソッド。すぐに役立つ、子どもがすくすく育つ、企業のマネジメントと教育現場…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録