子どもが誰しも持っている「能力」、大人が無自覚で摘み取ってしまっている可能性があります。今回は、書籍『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』(幻冬舎MC)の著者である東京富士大学経営学部教授である鬼木一直氏が、なぜ些細なことでも子どもを褒めるべきなのか解説します。

「ちょっとした間違い」の指摘でやる気が失われていく

私たちの脳はどのように成長していくのかご存知ですか?

 

脳の神経は、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる、だいたい妊娠2か月目頃から作られ始め、3歳頃までには大脳、小脳、脳幹という基本構造がほぼできあがります。そして、スキャモンの発達・発育曲線によると、子どもの脳は6歳で大人の脳の9割まで成長し、小学校を卒業する12歳でほぼ完成すると言われています。

 

「うちの子は3歳なのに車の名前を皆覚えてしまうのよ。」

「ポケモンのキャラクターを全部知っているのよ。」

 

なんて話をよく耳にします。そうです、子どもは皆天才です。その能力を奪い取ってしまっているのが我々大人なのです。

 

お子さんが初めて歩いた時のことを思い出してください。歩き方がどうだとか、手の動きがどうだとか、そんなことは関係なく、「すごいね、やったね!」と褒めませんでしたか? 子どもは(大人でもそうですが)褒められれば、どんどん頑張ります。

 

お絵描きができた、シールが貼れた、スプーンが使えた、服が着られたなど、少しくらい間違っていたとしても、まず褒めてあげましょう。

 

成功体験は大きな自信となり、次々とやってみたくなります。しかし、3歳、4歳、5歳と大きくなるにつれ、細かな間違いを指摘するようになってきていませんか? 

 

ボタンがずれていることを指摘する前に、「よくできたね。」が必要なのです。やる気スイッチをたくさん押してあげれば、子どもはどんどん成長していきます。

 

「まずは褒める」ことが重要(画像はイメージです/PIXTA)
「まずは褒める」ことが重要(画像はイメージです/PIXTA)

 

【ここがポイント】

子どもの脳は6歳で大人の脳の9割まで成長します。この成長過程でどれだけの成功体験を与えてあげられるかが自己肯定感の量に影響してきます。些細なことでも、どんどん褒めてあげましょう。

 

 

※本記事は連載『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』を再構成したものです。

 

 

鬼木 一直

東京富士大学

入試広報部入試部長、IR推進室長/教授

 

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デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方

デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方

鬼木 一直

幻冬舎メディアコンサルティング

親の小さな心がけで、子どもの未来は大きく変わる!前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力が身に付き子どもの可能性を最高に伸ばす家庭教育メソッド。すぐに役立つ、子どもがすくすく育つ、企業のマネジメントと教育現場…

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