子どもが誰しも持っている「能力」、大人が無自覚で摘み取ってしまっている可能性があります。今回は、書籍『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』(幻冬舎MC)の著者である東京富士大学経営学部教授である鬼木一直氏が、なぜ些細なことでも子どもを褒めるべきなのか解説します。

幼稚園・保育園で重要視され始めた「能動的な教育」

2018年に幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領が改訂され、「3つの柱」という言葉がよく聞かれるようになりました。

 

その中身は、「知識及び技能」、「思考力、判断力、表現力等」、「学びに向かう力、人間性等」です。小中学校の学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」が大切であるとし、受動的な授業よりも能動的な教育の重要性を指摘しています。

 

これらは、先に説明した社会人基礎力の考え方とほとんど変わりません。教育理念が一貫しており、素晴らしい内容だといえます。しかし、その理念がまだまだ浸透しておらず、考える力、行動力が十分に養われていないのが現状です。

 

大学教育の中でも、学生の主体性、創造力などを育てるカリキュラムを導入していますが、幼少期からの教育、環境、家庭での生活などにおける考え方の重要性を同時に感じています。

 

私は、ソニーで働いていた頃に海外のエンジニアと多くの仕事をしてきましたが、最近では外国人の方が前に踏み出す力、考え抜く力に長けている人が多いと感じています。

 

日本人は「変わっている」、「自分勝手」と言われるのをとても嫌がります。しかし、それは「個性」であり、強みに繋がる金の卵です。人と違ったことを考えるというのは、パワーが必要ですが、とてもワクワクする楽しい時間です。これからの子どもたちに、そのワクワクを多く体験してもらい、新しい発想に結び付けてもらいたいものです。

 

【ここがポイント】

教育要領でいくら思考力、判断力、表現力などを謳っていても、それを身に付けるためには、普段の生活における意識が大切です。子どもが本来持っている力を見守り、個性を伸ばすべくサポートしてあげましょう。

 

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デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方

デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方

鬼木 一直

幻冬舎メディアコンサルティング

親の小さな心がけで、子どもの未来は大きく変わる!前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力が身に付き子どもの可能性を最高に伸ばす家庭教育メソッド。すぐに役立つ、子どもがすくすく育つ、企業のマネジメントと教育現場…

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