「介護=サービス業」対人関係の問題は山積み
人と人とのかかわりが大きい介護の現場だからこそ、トラブルが起こらないように、よい人間関係を構築することが非常に重要です。
◆利用者からの暴力、トラブルも悩みの種
介護の現場において、利用者とのトラブルは避けてとおれない部分があります。しかし、介護はあくまでも「サービス」です。たとえこちらに非がなく、利用者側に問題がある場合でも「お引き取りください」で片づけられないことがほとんどです。
利用者による暴言や暴力などの問題行動や理不尽なクレームがあっても、我慢して受け入れるほかなく、疲弊してしまう介護職員も多くいます。
利用者の中には、認知症の周辺症状によって暴力的になる人もおり、「靴下をはいてもらおうとしたら殴られた」「車いすへの移乗の介助をしていたら噛みつかれた」「食事中、箸でつつかれた」などということがあります。
現状では認知症を完全に治す方法はありませんが、介護のしかたで周辺症状が軽減できることも分かっています。利用者の発言・行動を否定せずに受けとめ、利用者とコミュニケーションをとりながら介護することで、利用者の症状が落ちつくのです。入浴や排泄などの介護の際にはトラブルを軽減するため、2人1組で介護をすることが有効でしょう。