弁護士法人みずほ中央法律事務所・司法書士法人みずほ中央事務所の代表弁護士である三平聡史氏は『ケーススタディ 多額の資産をめぐる離婚の実務 財産分与、婚姻費用・養育費の高額算定表』(日本加除出版)のなかで、富裕層の離婚問題について様々な事例を取り上げ、解決策を提示しています。

元夫と元妻で決めた「最低限のルール」は…?

3 子の大学進学以降の養育費

なお、子が大学生となった時期には、子自身も含めて経済的な状況を予測すると不確定要素が多く、予測の精度は低くなります。そこで、最低限、ほぼ確実に発生する支出として、大学に関係する学費だけを想定し、金額は特定せずに折半する(養育費の標準額に加算する)という範囲で合意(条項化)しました。

 

仮に実際に子が大学生となったときに、想定していなかった状況になっていた場合には、子自身が父に経済的な援助の相談をするだろう、ということも予想されたので、このように最低限のルールを定めるにとどめたのです。

 

 

三平 聡史

弁護士法人みずほ中央法律事務所・司法書士法人みずほ中央事務所 代表弁護士

 

※本記事は『ケーススタディ 多額の資産をめぐる離婚の実務 財産分与、婚姻費用・養育費の高額算定表』(日本加除出版)より一部を抜粋し、再編集したものです。

 

 

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本連載に掲載しているケースは、解決に至った事例を基にして、その一部を変更し、また複数の事例を組み合わせてまとめたものです。もちろん、同種案件の処理において参考となるよう、本質的な判断のエッセンスは残してあります。一方で、判断プロセスや解決結果にはほとんど影響を及ぼさない事情については記載を省略しています。なお、ケースの背景事情等については、あくまで架空の設定であることをおことわりしておきます。

ケーススタディ 多額の資産をめぐる離婚の実務 財産分与、婚姻費用・養育費の高額算定表

ケーススタディ 多額の資産をめぐる離婚の実務 財産分与、婚姻費用・養育費の高額算定表

三平 聡史

日本加除出版

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