コメディカルスタッフが地域の評判を左右する
ところで、多くのコメディカルスタッフが地元住民であるということは、先に述べた通りですが、これらのコメディカルスタッフが発する病院に関する発言が、その病院の評判を大きく左右することにもなり得るということを皆さんはお考えになったことがあるでしょうか。
病院のさまざまなスタッフと、地元の親戚・友人・近所の人たちとの日常会話のなかで職場が登場することは想像に難くありません。病院のイメージとはそういった日々の暮らしのなかの発言に強く影響されて作られます。
例えばコメディカルスタッフが、「仕事にやりがいがある」、しかも「職場環境が整っていて、きちんと業務をこなせて、毎日定時で帰れる」ことを誇りに思い、それが地元住民にも知れ渡れば、間違いなくその病院の評判も上がっていくはずですし、求人も増えていくことでしょう。
地域での病院での評判をよいものにする意味でも、コメディカルスタッフとのコミュニケーションを取り、何に困っているか、不満があるのかを知って、それに対応することが非常に大切なのではないでしょうか。そのことがしっかり頭に入っていれば、決して「○○病院看護師大量退職」といったようなことも生じずに済むはずです。
地方であればあるほど、悪い評判が致命傷となることすらあるのを経営者や管理職は肝に銘じておくべきです。
●医師はコメディカルスタッフにこそ、承認を
●医師のタスクシフトの前にコメディカルの業務見直しを
●地方ほど、コメディカルスタッフが専門性を高める機会が不十分であることを知り、対応策を講じると働く意欲、現場の医療水準の向上が期待できる
●コメディカルスタッフの発言がその病院の評判を大きく左右することを知る
佐藤文彦
Basical Health産業医事務所 代表
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
