「長時間の予習・復習」は不要
中学生は復習が大切、高校生は予習が大切と言われます。では、小学生の勉強に復習や予習は必要でしょうか?
私の答えは「もちろん毎日やったほうがいい」です。
小学生の頃から毎日予習や復習を習慣にしていれば、中学に進学してから苦労しなくて済みますし、学力も向上します。授業についていけない子ほど、授業の復習だけではなく予習もしてほしいと思います。
しかし、復習と予習に時間をかける必要はありません。学校の宿題もありますし、友達と遊び、好きなスポーツや趣味に熱中する時間も大切です。
「毎日30秒間ずつ」やる…効果的な予習・復習のコツ
そこで、たった1分で毎日できる復習と予習の方法を紹介します。お子さんに「1分で復習と予習ができる方法があるよ」と教えてあげてください。まず、授業が始まる前に前回ノートの見直しを30秒だけします。サっと目を通して復習するだけでも記憶がよみがえるからです。とくに算数や社会は知識のつながりが多い科目なので、前回分の見直しはその日の授業内容を理解する手助けとなります。
前回の見直しが終わったら、その続きを30秒だけ読んで予習しましょう。読んでわからないところはチェックを入れておくといいでしょう。次回の授業では、とくにチェックした部分を集中して聞きます。
もし紹介した授業前の予習復習で「学校の授業についていけない」という場合は、帰宅後も同じやり方で予習と復習を行ってください。そのときは、その日のノートの見直し(復習)と次の日の授業の予習がいいでしょう。1教科2分としても、10分ほどで終わります。
復習で気をつけたいのが、できるだけ間を空けないということです。その日の勉強内容はできるだけ当日に、遅くとも明日に復習するのがベストです。1週間も空けてしまったら、せっかく勉強した内容もほとんど忘れてしまっているので、また1からやり直しになるのです。また最初からでは、とても効率が悪いですよね。
家庭学習で問題を解いていて、考え方や解き方が理解できないときは、「教科書ガイド」の購入も検討してください。教科書ガイドには、考え方や問題の答えがすべて載っているので、授業がわからなかったときの参考になります。
ただし、教科書ガイドの使用について注意点があります。それは、学校の宿題の答えを丸写ししないこと。自分で考えずに正解だけ写しても、授業がわかるようにはなりません。事前にお子さんと「宿題の丸写しはダメ」と約束してから買ってあげてください。
予習といえば、教科書の内容を先取りして教える学習塾も多く、学年を越えて先取り学習をするところもあるようです。
先取りができるということは学力があるという証拠なので、私はとくに反対はしません。ただし、現在学校で学習している内容が理解・定着していることが前提です。今学校で勉強していることがわかっていないのに先取り学習するのは、意味がありません。理解することよりも先へ進むことが目的になっては、本末転倒です。お子さんの学力や生活パターンを考えて、予習復習をさせてみてください。
良い例:「授業の前に30秒だけ目を通すようにしてごらん。」
悪い例:「わからないのは、復習が足りないからよ!」
【まとめ】伸ばす親は、復習だけでなく予習もさせる!
安村 知倫
桜ゼミナール塾長
チャイルドコーチングアドバイザー
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
■恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ
■47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走