親族の死去で相続人に…遺産は「いつ」受け取れるのか?

遺産の平均額は2,000万円程度です。多額となる葬儀費用の捻出のため、早く遺産を受け取りたいと考える人は少なくありません。しかし、インターネット等で調べてみてもケースバイケースと書いてあるだけで、「自分はいつ貰えるのか」を把握することは容易ではないでしょう。そこで今回は「遺産の受け取り時期」について解説していきます。※本記事は 「あんしん相続税」掲載の記事を転載・再編集したものです。

葬儀費用で出費がかさむ…遺産はいつもらえるのか?

親族が亡くなると、葬儀の準備などで、ゆっくり悲しんでもいられません。また葬儀には、それなりの費用もかかります。

 

最近では、残された相続人に手間をかけさせまいと、遺言などを活用して、自分の葬儀など自分が死亡した後の手続きを、すべて準備している方もいらっしゃいます。「終活」と呼ばれています。このような人はまだ少なく、通常は残された親族が、葬儀などの手配をします。その際に必要な費用については、遺産から捻出することもよくあるのです。そのような場合、遺産をいつ受け取れるのかということは、非常に気になるところです。

 

相続した遺産は、いつ受け取ることができるの?(画像はイメージです/PIXTA)
相続した遺産は、いつ受け取ることができるの?(画像はイメージです/PIXTA)

 

先に、この後の解説のために、用語の説明をします。法律用語では、亡くなった人のことを「被相続人」、遺産を受け取れる(権利義務を受け継ぐ)人のことを「相続人」といいます。相続手続きとは、相続人が被相続人の遺産(相続財産)を受け取るために、各関係機関に必要書類を提出し、認めてもらう手続きのことです。

 

たとえば、遺産が預貯金であれば、金融機関に必要書類を提出して、被相続人名義の預金口座から相続人名義の預金口座へ払戻し手続きを行うことです。また、遺産が不動産であれば、法務局に必要書類を提出して、被相続人名義の不動産を相続人名義へと変更する手続きを行います。これらの手続きが完了したら、相続人は被相続人の遺産を受け取ることができるのです。

 

相続手続きが完了する期間は、遺産の種類によっても異なります。預貯金の場合、銀行などの金融機関が、提出した必要書類を専門の部署で審査させるため、数日~数週間かかることが一般的です。この期間は、相続人が1人しかいない場合や、公正証書遺言があった場合などは、短くなる傾向があります。

相続手続き完了までの期間は、遺産の種類による

遺産は、現金や預貯金だけではありません。株式や投資信託などの有価証券、土地や建物などの不動産、ゴルフ場の会員権、自動車、貴金属、貸付金などの債権に加え、住宅ローンのような借金なども引き継ぐことになります。なお、遺産の種類によって、受け取るまでの期間が異なります。

 

たとえば、不動産のように、法務局に必要書類を提出してから、数日から1、2週間かかる遺産もあれば、自動車のように、必要書類がきちんと揃っていれば、運輸局でその日に手続きが完了してしまう遺産もあります。

 

 

なお、生命保険金は民法上の相続財産には含まれませんが、手続きや必要書類及び保険金を受け取れるまでの期間は預貯金とほぼ同じです。

※生命保険金は民法上の相続財産には含まれませんが、相続税の申告においては「みなし相続財産」として相続税が課税されます。

 

一般社団法人 全国第三者承継推進協会 理事
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士

業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人の出身であり、個人資産百億円規模の方の税務相談経験や申告経験を数多く有している。現在は、税理士や司法書士による相続メディア「あんしん相続税」(月間10万PV)を運営するとともに、士業など、専門家の協会員1,500人以上の団体 全国第三者承継推進協会の理事に就任しており、後継者不在による廃業を防ぐための相続対策・支援活動を行っている。


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著者紹介

連載税理士が解説!相続で失敗しないために知っておくべき基礎知識

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