周囲が瞬速で和む…脳外科医が実践した自己プロデュースとは

「カラフルデブ」――パンチが効いた名称は、脳神経外科専門医とファッションデザイナーという2つの肩書を持つ、Dr まあや氏の通り名だ。髪はピンクや青、黄色や緑のレインボーカラー、そして身を包むファッションもとにかく奇抜。一度見たら絶対に忘れられない容姿から、インターネットで人気に火がついた。以来、『アウト×デラックス』(フジテレビ系)や『人生が変わる深イイ話』(日本テレビ系)などバラエティ番組に引っ張りだこ。ここでは彼女の半生とポジティブ思考の秘訣を紹介する。本連載は、Dr まあや氏の著書『カラフルデブを生きる』(セブン&アイ出版 ※2020年に事業終了)から一部を抜粋した原稿です。

女医で大丈夫か…看護師さんの信頼を得るための策とは

脳外科の世界はまだまだ男社会なので、「女医で大丈夫か、と看護師さんたちに思われていないかな……」と、たまにものすごーく不安になります。

 

一緒に働く看護師さんたちに信頼してもらって、職場内の環境を整えるために、彼女たちに頼りすぎず、頼みごとばかりせず、率先して自分が動いてみせるように心がけてきました。そして看護師さんから指示を求められたら、適切な言葉を選んで素早く処置ができるようにします。

 

結局、そうやってひとつひとつ信頼や人間関係を積み上げていくのが、いい職場環境をつくる近道だと思うのです。たとえムムムムッと思うことがあっても感情的にならないで、論理的に話していけば意外とすんなり収まるものです。

 

女医はプライドが高い、話しかけづらいという声もよく聞くので、普段から「おもしろい人間」に徹して、「いい女」にはならない! なんて思ってやっています(まあ、そもそも「いい女」とはほど遠いんですけどね)。私は病院でもふざけた感じなので、人のフトコロに入りやすいというのもあるのかも。ナースステーションにメモ代わりのマンガを描いて置いたり、紙粘土でつくった像を置いたり。ちょっとでも笑ってもらえればと、よけいなことばっかりしています。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

そうやって心がけているせいか、看護師さんたちから、いつも優しくしてもらっています。おやつを分けてくれたり、診察中にかぶっている黒いヅラからカラフルな地毛がはみ出していると、「先生、出てる、出てる!」って指摘してくれたり(笑)。本当に助かっているんです。自分の職場環境をよくするのは、自分の行動ひとつです。

「時代を動かすのは最終的に女性」という言葉に出会う

慶應病院に勤務していた頃の同期に、変わった医者がいたんですよ。彼に「ファッションをやろうかな」と相談したら、「じつは俺も哲学の勉強をしてみたい、と思っていて、大学院に行きたいんだよ。できれば哲学科の教授になりたいんだよね」いつも難解な本を読んでいる人で、なるほどと思ったけれど、彼は今のところまだ、踏み出すことができないようです。

 

奥さんも優秀な医者だから、たとえ彼が何年か勉強に専念してもきっと問題はないと思います。でもやはり、自分の環境を捨てきれなかったのかもしれません。現役で慶應大の医学部に合格して、専門医も取得し、大学院で博士号をとってと、失敗したことのない人生だったから、今さらゼロから新たな挑戦に踏み出すのが難しいんだろうな、と感じました。

 

男性の場合、それなりに年齢を重ねると、どうしても背負うべきものが出てきてしまうのは当然のこと。家族とか、住宅や車のローンとか。なにをやりたいかを考えるより先に、現実の生活が両肩にのしかかってくるから、冒険ができないのはある意味、仕方がないんだろうなと思います。逆に言えば、男性は女性よりもずっと早い段階で、人生を考える必要があるのかもしれません。たとえば私が、中学1年生で、自分のライフプランを本気で考えたみたいに。

 

私が開催した個展に、ある大手投資持ち株会社の女性社長が来てくださったときのこと。彼女は経営破綻した会社の再建スポンサーになったり、それ以外の企業にも社外取締役として関わったりして、さまざまな会社を立て直す仕事をしている辣腕(らつわん)女性です。

 

その彼女とお話しした際に、「時代やものごとを、最終的に大きく動かすことができるのは女性なのよ」と、そうおっしゃっていました。

 

「男性は基本的には保守的で、自分の立場を守ろうとするから、無難なことしかできない。どうもうまくいっていない会社だなと思うと、決まって年寄りの男たちが、あーでもない、こーでもないと言っている。あんなふうに頭の固い人たちには、せいぜい既存の路線を少し変えることくらいしかできない。今、なにが新しいか、なにが求められているかを根本的に考える力なんてないのよ」

 

そして、「折居さんみたいな女性が活躍すると、世の中も、少し変わるのかもしれないですね」とも言ってくださったんです(ホントにありがたいことです……!)。

 

たしかに日本の社会は、女性がまだ能力を発揮して十分に働ける環境が整っているとは言えません。それでも信念をもって働けば、自分自身が会社や社会をドラスティックに変える原動力になりえるんだ、と思いながら生きるのは、なんだかステキなことじゃないか。女性は背負うものが少なく身軽な分、私のように、もし30代半ばで新たにチャレンジしたいと思えばそれも十分に可能なのです。

 

それでもなかには、人生をイチからスタートする勇気の出ない人もいるかもしれません。そんなときには、そこで動かなくて本当に自分が納得するか、将来的に後悔しないかを自問自答してみるといいと思います。その時点では、後悔するかどうかなんてわからないじゃないか、と考える人もいるかもしれませんが、たとえ成功しても失敗しても、自分が納得できる考えが根本にあれば、きっと後悔はしないと思うのです。

 

私の場合、その考えの根本というのが「おもしろいか、おもしろくないか」です。これは人によって、基準が違っていいと思います。とりわけ悩んでしまったときには、シンプルな発想こそが大事!

 

おもしろいか、おもしろくないか。

カッコいいか、カッコ悪いか。

お金持ちになれるか、なれないか。

 

悩んでいるときこそ、そうやって原点に返り、シンプルにどうしたいのか考えて決断する。そうすれば、きっと後悔はしないはずです。

 

NEW 【オンライン開催(対話型セミナー)】
【医師限定】
勤務医のための「はじめての不動産投資」
詳しくはこちら>>>

 

NEW 【特別企画】
富裕層のための「寄付・遺贈寄付特集
詳しくはこちら>>>

脳神経外科専門医
ファッションデザイナー

脳神経外科専門医でありファッションデザイナー。

1975年、東京都世田谷区に生まれる。2000年、岩手医科大学医学部卒業後、慶應義塾大学外科学教室脳神経外科に入局し、脳神経外科医として勤務。2009年、日本外国語専門学校海外芸術大学留学科に入学し、翌年からセントラル・セントマーチン芸術大学(英・ロンドン)で学ぶ。

帰国後、2013年に「Drまあやデザイン研究所」を設立。現在は、あかしあ脳神経外科(東京・小平市)での院長業務、釧路孝仁会記念病院(北海道・釧路市)での当直・外来を行うなど、東京と北海道を行き来しながら医師として勤務。

著者紹介

連載人を縫って服を縫って…女医とファッションデザイナーの2つの世界

カラフルデブを生きる

カラフルデブを生きる

Dr まあや

セブン&アイ出版

コンプレックスがあるからこそ、人は成長できる。挫折や劣等感が、たくましく生きていくバネになる。「デブ・ブサイク・ババア」だって、自覚してみたら意外と悪くない。どんなにネガティブ思考でも、目標を定めれば最高に楽し…

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧