大手病院の「名医」でなく、地域の町医者ができること
個人病院でできることには限界があるため、患者さんの希望によって、総合病院や大学病院を紹介することも躊躇(ちゅうちょ)しません。
最近は雑誌などの「これが名医だ」という特集も多いけれど、必ずしも「名医」にかかるだけがいいわけではないと思います。
名医と呼ばれる著名な先生方は、たしかに手術の腕はすごいけれど、その分患者さんが殺到するし、国内・国外で学会発表するために、あっちこっちを駆け巡り、自分の病院にいないことも多いです。
なにか状態が変わったときに、緊急で診てもらえないこともあるかもしれません。とはいえ、著名な先生に診てもらえるだけで精神的にラクになって納得する、という人もいるでしょうから、そういう患者さんには、迷わずご紹介します。
また、女医と男性医師では、外来の仕方に違いがあります。私のところに来てくれる患者さんは、30~40代の女性が比較的多いかもしれません。
女性の患者さんは、自分の話を丁寧に聞いてほしい傾向にあります。自分の症状や処置、飲んでいる薬について改めて聞きたいという声も多いのです。
男性医師の場合、長すぎる話をイヤがって、病状の説明をはしょって、頭ごなしに患者さんを怒ったりする人もときどきいるのが実情です。日々の疲れから、外来業務嫌いの人も少なくないですしね。その分、診察はムダなく素早く進みますが。
医療に関わるうえで、私たち医者が意識したいのは、「名医」であろうとなかろうと、男性医師であろうと女医であろうと、患者さんそれぞれの状態をきちんと把握し、その人に合った治療を考えること。
私には、脳外科医としてのプライドがあります。これから先も体力の続く限り、ひとりでも多くの患者さんと向き合って、救いたいと思っています。
脳神経外科専門医
ファッションデザイナー
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