子のいない夫婦…夫の死後、「義兄から来た請求額」に妻絶句

いつの時代もなくならない相続トラブル。特に、子どものいない方が亡くなった場合、相続の権利を主張し、親族間で醜い争いになることが少なくありません。そこで本記事では、『円満相続をかなえる本』(幻冬舎MC)より、具体的な事例と解決策を紹介します。

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葬儀にも出なかった義理の兄から突然手紙が…

NさんとMさんは長年連れ添った仲の良いご夫婦でした。ともにご高齢で、Mさんが亡くなられたときの相続財産は、Mさん名義のご自宅と、わずかな預貯金だけでした。二人の間に子どもはおらず、また、Mさんのご両親もすでにお亡くなりになっていましたので、Nさんは当然Mさんの財産をすべて相続できるものだと思って過ごしていたのです。

 

そうしたところ、Mさんの葬儀にも出席をしなかったMさんのお兄さん(Oさん)から突然手紙が送られてきました。

 

その内容は、「相続財産の一部を分けてほしい」というもの。さて、Mさんと長年連絡を取っておらず、葬儀にも参列しなかったOさんに、Mさんの財産を相続する権利はあるのでしょうか?

 

預貯金はわずかだった(※写真はイメージです/PIXTA)
預貯金はわずかだった(※写真はイメージです/PIXTA)

 

結論から申し上げますと、OさんはMさんの財産の一部を相続する権利があります。

 

人が亡くなったときに、誰が亡くなった人の財産を相続するかは民法に定められています。民法の定めにより、ある人が亡くなったときに相続人となる人のことを「法定相続人」といいます。

 

民法によると配偶者は必ず相続人となり、そのほかに子がいれば子が相続人となります。子や孫がいなければ、親や祖父母が相続人となり、その全員がいなければ、兄弟姉妹が相続人となります。

 

これをNさんのケースに当てはめますと、NさんとMさんの間には子が(孫も)いませんでした[図表1]。また、Mさんはご高齢であったため、ご両親もすでにお亡くなりになっていました。そのためMさんの法定相続人は、配偶者であるNさんと、Mさんの兄弟姉妹ということになります。

 

[図表1]相続関係図

 

Mさんは、兄のOさんと二人兄弟であったため、Mさんの法定相続人はNさんとOさんです。なお、OさんがMさんの葬儀に参列しなかったことは、直ちにOさんが法定相続人であることを否定するものではありません。

 

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汐留司法書士事務所 代表 司法書士

26歳で司法書士試験に合格したのち、登記、相続、裁判、それぞれを得意とする複数の事務所に勤務。独立後は士業の専門家集団である汐留パートナーズグループに参画し、ネットワークを強みに、相続に関するコンサルティングに力を入れる。

著者紹介

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本記事は、2017年9月22日刊行の書籍『円満相続をかなえる本』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、予めご了承ください。

円満相続をかなえる本

円満相続をかなえる本

石川 宗徳,森田 努,島根 猛,佐藤 良久,近藤 俊之,幾島 光子

幻冬舎メディアコンサルティング

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