アリスインワンダーランドのようなネズミさんの世界…
導入部分としては実にマニアックな切り口ではあるが、読み進めてもらって発想を広げていただけると、童話作家が喜んで題材にしたくなるような観察例がいくつも含まれている。それは、おそらく過去に誰も目にしたことがないネズミの様子であって、ネズミに対する認識を一変させるような面白い観察である。
実際、その観察の後私の想像は一気に膨らみ、メルヘンの世界に突入したのではないかと思うほどだった。ちょうど、アリスがワンダーランドに足を踏み入れた時にネズミさんたちが話し合っているのを聞いた時のように私は感じた。一人で楽しむのはもったいないし、埋もれさすには惜しいという思いが強いので書き残すことにした。
観察したことは事実なのだが、思い込みで書いた部分も多くあるため、読み物として、ファンタジー大好き、生き物大好きの人にお勧めだと思っている。
【続く】
本記事は連載『捕獲具開発と驚くべきネズミの習性』を再編集したものです。